また急変化2016.07.15

不安定な動きが続いていましたが、先週末に発表されたアメリカの雇用統計が市場の予想を大きく上回る強い数字であった為、週明けから一気に流れが変わりました。

雇用統計は毎回のように市場予想がはずれ続けており、大変荒く振り回される形になっていますが、今回も週明けから大幅な円安ドル高に反転し、NYダウは1年ぶりに史上最高値を更新。ドル円は先週末また100円割れ寸前まで円高が進みましたが、今週は一気に106円台まで急反転。そして日経平均も先週末の安値1万5106円から今週は1万6600円近くまで大きく上昇しました。雇用統計をきっかけに劇的な急変を見せたわけです。

加えて参議院選挙で自民党が予想どおり勝利して、次は景気対策・財政出動に焦点が移ってきたわけですが、そこにタイミング良く前FRB議長のバーナンキ氏が安倍首相と会談した事で、急速にヘリコプターマネーについての問題が買い材料としてクローズアップされてきました。

日銀が国債を買い切って財政資金を提供するもので、バーナンキ氏はこの「ヘリマネ理論」の権威であり、2008年のリーマンショックの時は直ちにドル資金の大量発行に踏み切り、金融恐慌を終わらせて、アメリカの景気を回復させた実績を持っています。

アベノミクスも壁にぶちあたり、再び火を付けるには常識的な手法ではダメだと私も言い続けてきました。

このように、今週に入ってからまるで世界の景色が変わったかのように、相場の流れが急変したわけです。今月末日銀が追加緩和を行う期待もあるわけですが、もしここでヘリコプターマネーに踏み込んでくるようだと、それは大きな変化です。ただ、菅官房長官は13日に、「ヘリマネを検討している事実はない」と否定しました。

裁定買い残も記録的な水準まで減少し、銀行株もアベノミクススタートの時の水準に戻りました。振り出しに戻って再度体勢を立て直すことが出来るかどうかです。

既に今週月曜日に変化を敏感に感じ取り、FAX会員Eメール会員有料情報では直ちに日経225レバレッジETF(1570)の買いに踏み切って頂きました。建設株への買いもスタートさせ、更に今週全世界に一大ブームを巻き起こしている「ポケモンGO」に着目して、任天堂(7974)にも買い出動を指示しました。

流れの変化には速やかに対応していますが、日経平均の上げピッチが急激すぎるので、目先一押し欲しい場面でもあります。今週の値上がりで、日経平均もEU離脱ショックで暴落した6月24日の大陰線を全て埋め戻し、帳消しにしました。
  
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

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