明けましておめでとうございます。
2016年を締めくくった大納会は、日経平均の年足がバブル崩壊後初めての5年連続陽線という強い形で終わりました。戦後遡ってみると、1978年~89年までの12年連続陽線の最長記録に次ぐ2番目の連続年足陽線記録を作りました。
続いて年明け大発会の日経平均も、大発会としては21年ぶりの上げ幅という大きな値上がりで始まりましたが、戦後振り返ってみると、1月の日経平均の月足が陽線だったのは45回、陰線は21回となっていました。
1月は1年のうちで最も陽線になる割合が高い、強気になりやすい月です。何事もスタートが肝心というわけですが、1月相場が陽線になった45回のうち、その年の年足も陽線になったのは35回、実に77・7%に達しています。逆に1月が陰線だった21回のうち、その年の年足が陽線になったのは9回しかありませんので、いかに1月相場の強弱がその年の基本的な方向性を占う上で重要であるかがよく分かります。
バブル崩壊後初めての年足5年連続陽線という強い形を作っただけでなく、12月相場で日経平均は一昨年6月の最高値2万952円からの下げ幅の4分の3以上も既に戻しました。したがって、今年はまず、一昨年6月の最高値を抜きに行く事が大きなテーマになります。
既に日経平均の月足MACDも12月にゴールデンクロスしていました。トランプショック以降劇的な変化を見せた日米の株価ですが、年明け良いスタートになっています。
注目の「大発会で最も多く売買代金を集めて値上がりした個別銘柄」は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)でした。
こうした傾向から見ると、やはり今年は日経平均が一昨年6月の高値を抜きに行く方向性を大発会から暗示しているのではないかと思われます。
奇跡が起こる可能性がゼロとは言い切れないと一応話してきましたが、その変化を素直に認めて、流れについて行く投資作戦を今年も進めていくべきだと思います。
その上で、時代の先端をいくテーマとして、人工知能やフィンテック、IoT、仮想通貨、情報セキュリティ、5G、あるいは今年見落とせないテーマとして防衛関連などにも目を向けていきたいと思います。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。