反発期待だが2017.09.08

元々早見は「今年は前半よりも後半の方が相場のボラティリティが大きくなる」という見通しを言い続けてきました。そして7月のセミナーやラジオNIKKEI海の日特別番組で「それを占ううえで8月相場が重要なポイントになる」とお話しておきました。

その8月相場はTOPIXの月足が今年の最高値で陰線つつみ足で確定しました。日経平均は6月が最高値で下げていましたが、相場の実勢を示すTOPIXがどうなるかが要注目だったわけで、8月相場で不吉な形となりました。

このことについて8月26日の東京セミナーで詳しく解説しておきましたが、前回2015年8月にアベノミクス相場の最高値でTOPIXの月足が陰線つつみ足で天井を打ち、2014年1月もやはり陰線つつみ足で崩れて、その後4月まで一段安になっていきました。

小泉ミニバブル相場の時も2007年7月に陰線つつみ足で崩れて天井打ち確定となり、暴落相場に突入していきました。

このように上昇相場が続いた後、TOPIXの月足が最高値で陰線つつみ足になった場合は、その後反発場面があっても結局更に大きく下げていくパターンがこの20年ほどの間で何度も繰り返されています。

そこに今回北朝鮮が核実験を実施して不安感を煽りました。8月のセミナーでも改めてお話をしておいたように、9月以降の秋相場は下げ波乱に十分注意しなければならないと見てきたわけで、今のところその見方に沿って崩れてきています。

また、最後まで頑張っていた新興市場もやはり崩れており、今週はマザーズ指数やジャスダックのグロース指数の日足チャートが、ナイアガラの滝のような形で崩壊しています。

今すぐ朝鮮半島で戦争が起きるということは無いにしても、国連の新たな経済制裁の問題や、北朝鮮の動き一つで更なる下げ波乱が起きても何も不思議ではありません。

9日の北朝鮮建国記念日を過ぎて、来週は株価の戻りを期待していますが、注意は怠れません。

見込み違いの銘柄はチャート的・テクニカル的な変化や、自分で決めているロスカットルールに従って速やかに手仕舞い売りをして身軽になっていくべきです。

下げ相場の時に一番大切な事は、見込み違いになった銘柄にこだわってしがみつかないことです。売るべき時に速やかに売って手を引かないと、ズルズルと更に大きな損失になっていくのが下げ相場の良くあるパターンです。銘柄や材料に惚れてしまうと売れなくなりますので、あくまでも客観的に株価の変化で判断するようにしましょう。

※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

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