安倍首相が10月22日投票で衆議院の解散総選挙を実施する方針を固めたと報じられたことから一気に株式市場のムードが変わりました。
日経平均は急上昇して6月20日の高値を抜き、TOPIXとともに今年の最高値を更新しました。新興市場もジャスダック平均がアベノミクス相場での最高値を更新しました。
NY株式市場もS&P500指数に続いて、ナスダック指数やNYダウも過去最高値を更新しました。
北朝鮮に対する国際社会の包囲網は狭まる一方であり、いずれ軍事攻撃を行なうことになるでしょうが、それにはまだまだ時間の猶予があります。動き出した流れには素直についていくのが基本であり、日経平均やTOPIXが今年の最高値を更新したわけですから、次はいよいよ2015年に付けたアベノミクス相場の最高値を抜くかどうかが大きな注目点になります。日経平均は2015年6月の2万952円が最高値でしたが、今週は2万400円台に上昇してきており高値更新は視野に入ってきています。
私は以前から「今年は前半よりも後半の方が株式市場のボラティリティが大きくなる」と言い続けてきました。プロ野球セ・リーグでは広島カープが優勝し、過去の広島優勝の年はほとんど全て株高というアノマリーも心強い材料です。
Eメール会員やFAX会員、有料情報ではこのところEV(電気自動車)関連株に積極的に買いをお勧めして成果につなげてきましたが、週刊レポート会員も大成建設(1801)や三井倉庫HD(9302)、安川電機(6506)などオーソドックスな銘柄で成果につなげています。それぞれ色合いは違いますが、とにかく株高の流れに乗っていくという方針に違いはありません。
2015年が大天井かと思われていたアベノミクス相場ですが、ここで再点火して新たな世界に入っていくかどうか、これから年末にかけての動きが大いに注目されます。
しかし、そうした中で週末は再び北朝鮮問題が不安再燃で、嫌なムードにもなっています。来年にかけて朝鮮半島有事は常にリスクとしてつきまといます。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。