まだ不穏2018.02.16

今月に入ってから日米共に株価が急激な下げ波乱になり、欧州の株価も崩れて世界同時株安の形になりました。1月の最高値からの下落率は日経平均とNYダウ共に1割以上になり、ベアマーケット入りと判断されました。

日経平均は2月14日に2万950円台まで急降下した場面で200日線を割り込み、ひとまず下げ止まった形になり、16日には2万1800円台まで戻してきました。

日経平均の月足と週足チャートはいずれも大きな陰線で崩れましたが、2月は月足のMACDが下向きに転じました。これは2015年8月に大きく崩れた時以来です。前々回は2014年1月の崩れで、どちらもその後しばらく調整局面が続きました。小泉ミニバブル相場の時も2006年5月にやはり月足で大きな陰線で崩れ、6月の突っ込み安値まで更に下げて行きました。

また、週足チャートでは今週5週線と13週線がデッドクロスしましたが、一目均衡表でも先週末に基準線を週末終値で大きく下回りました。これは一昨年6月の底値以降で初めてです。2015年8月の崩れの時もやはり週足の基準線を週末終値で下回ってから9月の底打ちまで更に下げて行きました。このようにチャート的・テクニカル的に見ると、今回の大きな下げは決して軽く見るわけにはいかないものです。

とりあえず日経平均は反発しましたが、ドル円は105円台まで円高が進み、不穏な状況です。

震源地はアメリカの金利の問題でした。トランプ政権が明らかにした2019会計年度の予算教書でも今後10年間の財政赤字が約770兆円に達し、昨年の見通しから2倍以上に膨らむという形になっています。

まだまだ状況は不安定で、いつまた大きな波乱が起こるか油断が出来ない展開ですから、引き続き注意深く気を引き締めて見ていきましょう。

※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

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