トップページ > 株式投資コラム > 横尾寧子のFXのはじめかた > アメリカ利上げ問題の陰でイギリスの今後にちょっと注目

アメリカ利上げ問題の陰でイギリスの今後にちょっと注目2016.09.16

金融市場は9月21日の米FOMCに向けて注目を一身に集めていますが、その陰で気になるニュースが続いているのがイギリスです。

6月23日にBREXITが決まって以降、新しい首相の元で全く離脱交渉に向けたスタンスの定まらないイギリスに業を煮やした日本は2日、英政府に対する要望書を提出してちょっとした波紋を起こしています。英国でEUの法律が無効になれば、英国に欧州本部を置く日系企業はその企業を欧州大陸に移す可能性があるというもので、こういった要望や意見は他国の追従があるかもしれないと少し警戒が強まっています。

また英国の金融機関を中心に、既に欧州大陸への移動を念頭に置いている企業は多いようですが、ここでちょっと問題になっているのが主要都市(パリ・フランクフルト・アムステルダム)で、数千人規模で借りられるオフィスが圧倒的に不足しているという問題です。11月23日に新財務相・ハモンド氏による秋季財政報告が発表されますので、その辺りまでにはもう少し離脱交渉の具体的なプランが出てくると予想されますが、内容によっては実際に移動に行動を移す企業も増えるでしょうし、これは欧州の新たなオフィス・住居建設需要を生むことにもなるのか注目しています。

また英中銀は、現在のカーニー総裁就任後に選出された史上2人目の女性幹部だったシャフィク副総裁が、来年2月に任期を待たずに退任することになりました。自己都合ということですが、どうもBOE内での金融政策に対する意見のすれ違いが強かったという見方も強く、BREXIT以降、英国が何かとまとまりが無い状況になってきている印象です。この点、少し頭に入れておきたいと思っています。

BREXITの余波は長くこれから影響が出てくると思いますので、年後半から来年に向けて、英国動向に目が離せません。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。

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