豪の追加利下げはあるのか?2016.09.23

これまで10年間RBAを率いてきましたスティーブンス総裁が9月18日を持って退任し、後任には副総裁を務めてきたロウ氏が就任しました。ロウ氏はRBA歴30年と経験が長く、RBAのスタンスも良く熟知されている方、これまでのスティーブンス体制を引き継いでいくものと思われますので、特段構える必要はないかと思います。

さて、これまでのスティーブンス総裁、又その前の総裁はともに10年務められましたが、このお二人の共通点が9月就任、最初の金融政策変更は11月会合だったという点です。RBAの政策変更月を調べてみると、5月、11月、12月に政策変更をする回数が1年の中で多く、就任後最初の変更は揃って11月だったという点、少し気になりますね。

豪ドルは現状では、5月と8月の利下げ効果を見極める期間としており、追加利下げについては言及されていないものの、否定もされていません。それを決める判断指標となる7-9月期CPIが10月26日に発表されるので、この数字を見て現状維持か利下げかという思惑が浮上してくると思われます。

金利を決定する重要指標とされる基調インフレは、前回1・50とインフレータゲット(2~3%)を大きく下に割り込み、この結果を受けて利下げへと傾斜しました。今回はどうなるでしょう?10月のCPIの数字が悪化したとしたら、11月1日の会合での判断に注目が集まります。

ただし問題が1点、今回は11月8日に米大統領選を控えています。TPPの行方も含め重要な分岐点となる大統領選を前に、金融政策の変更が可能かどうか?むしろ今回の政策変更があるとすると、12月が妥当かもしれません。

このあたりは豪ドル思惑と絡めて動きが出てくると思われるので要注目です。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。

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