22日の欧州時間に、欧系格付け会社のフィッチが日本国債の格付け引き下げを発表しました。同社の日本国債格下げは9年半ぶりですが、米系のムーディーズ、S&Pはすでに引き下げていましたので、格付け大手3社の日本国債へのスタンスが出揃ってきました。政治的な思惑も含みそうですが・・・ひとまず為替の反応は円売りドル買いへ。ドルは一時的に80円台を回復した後、80円を挟んで小動きとなっていますが、とりあえず推移するゾーンが70銭前後切り上がりました。リアルタイムの印象は、格下げインパクトがあっても、ドルが80円台まで行くのに時間がかかった、重かったという印象で円高圧力の強さも印象的でした。ユーロドルでのドル高が円高続伸を引きとめている面もありそうです。
ユーロドルは現在1・26台までドル高が進んでいます。今年2月の高値から23%の下落率となっており、年初1月の安値1・2623を割り込む寸前までドル高進行。一部見通しでは1・20までドル高という見方もあります。
また直近の動きで目立った通貨の動きを見ると、豪ドル売りが目立ちます。対円では他のクロス円と大差ありませんが、対ドルでは昨年11月の安値まで100ピップスを切りました。チャートは急落の動きです。同様に対ポンド、対カナダドル、対ユーロでの売りがかなり目立ちます。豪ドル円にはドルストレートを含む他通貨での豪ドルの弱さが反映し、鈍い動きが続きそうです。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。