マーケットの視線の先は2012.08.31

為替市場は全体的に方向感がないまま、ドル円、クロス円上昇という動きが続いています。現在の最大の注目点は、今週金曜日(31日)にアメリカで行われるジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演内容になっています。この会合はカンザスシティー地区連銀が主催する経済シンポジウムですが、この場で2010年にバーナンキ議長が「QE2を示唆」したことでがぜん注目を集める会合です。2010年にここで明言し、実際に発動したのは11月でした。

バーナンキ総裁のコメント期待の先は、9月FOMCでのQE3があるかどうか?というところですが、これについて直近のロイターのアナリスト調査では45%が実施するという見通しで、8月中旬の60%から大きく下回ってきました。

コンセンサスはQE見送りでありつつも、どのような方向性を示すか、グレーに濁すのか・・・講演は31日(金)23時からです。

尚、同シンポジウムで翌1日に講演が予定されていたECBドラギ総裁は、この講演への参加を見合わせることを発表しました。理由は来週のECBに向け多忙なため・・・とのこと。一緒の講演で米欧の緩和スタンスを明確にすれば強力だったなと思うのですが、具体策はギリギリまでまとまらないのかもしれないなと感じたり。

この欠席発表を受け、思惑は「ドラギ総裁は国債買い取りに集中するためではないか?」と広がり、ユーロ買いに繋がる動きとなりました。来週のECBで決定するか、その前に何らかの言及をするか一段と注目が高まります。

※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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