2004年来の「辛抱強く」2014.12.26

2015年が間近になってきました。年が明ければ、FOMCの利上げへの現実感が一段と増してくると思われます。思惑になるのは利上げのタイミングですが、17日に発表されたFOMC会合では、これまでの相当な期間という表現に加え、「利上げ開始まで辛抱強くなれる」という言い方を加えました。この辛抱強くという表現は、かつて使われたことがあります。

2004年1月のFOMCで、当時のグリーンスパン議長体制下に「辛抱強く」という表現が使われ、その5ヵ月後の6月会合で利上げが決定されました。今回も同様の時期にこの文言が既定テキストのように使われ、利上げ時期の思惑として一番高いのは6月になってきました。ただ、今回のFOMCでもう1つ気になるコメントが、イエレン議長の「政策変更は会見の日に限定しない」です。というのも、FOMCは年8回開催し、内4回(3、6、9、12月)に会合後会見が行われます。その点からも、1月の会合後に地区連銀総裁の投票権が変わり、新体制で3月会合。4月を経て6月会合で金融政策変更という流れが良く見られたことで、今回も2015年6月会合で利上げという線が有力視されています。

しかし、「会見の日に限定しない」となれば、4月会合での利上げの可能性も排除できません。2015年は4-6月利上げですが、4月の思惑が高まれば、年初からドルの上昇ピッチも上がると思いますので、注意して見ていきましょう。

2015年も宜しくお願いします。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。

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