7月1日発行の週刊レポート会員向けレポート「為替ばんざい」のコーナーで、ギリシャ問題の次を見るという点からドルに続き利上げ思惑高まる英ポンドを取り上げておきましたが、この英ポンドの動きが活発になってきています。
14日のロンドン時間、カーニー総裁の「利上げ開始時期が近づいている」という議会証言からポンド買いに勢いが付き、続いてマイルズBOE委員が「米利上げを待つ必要はない」と見解を示したことで、現在0・5%の低金利を据え置いているイギリスが、早ければ年内にも利上げを開始してくる公算が高まってきました。
またカーニー総裁は「政策金利の調整が始まった場合でもそのペースは段階的で、上げ幅も限定的なものに留まるだろう」としており、従来の利上げ局面での継続的な0・25%ずつの利上げという見方はやんわり否定しました。
直近のポンド円は、6月末に195円まで上昇した後、ギリシャのチャイナショックのリスクオフで185円割れまで売られてから193円までリバウンドしてきました。4月の174円の安値から195円高値の50%戻し水準である185円ミドル水準で下げ止まって反転し、日足の一目均衡表でも再び雲を上に抜けてきました。MACDもゴールデンクロス間近です。195円の前回高値を抜けると200円の大台乗せまであまり節目らしい節目がありませんから、するっと上昇していくかもしれません。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。