ドル円上値重く2015.08.14

お盆休みに入って、11日から3回連続、中国人民銀行は元の対ドルでの切り下げを行いました。1回目は完全なサプライズで「1回限り」と当局側からの発言も報じられていましたので、2回目もびっくりなサプライズ、3回目については「またか・・・」という空気感で、市場も過度な反応にはなりませんでした。この元切り下げを受けてドル買いが強まり、ドル円は125円28銭まで上昇しましたが、高値は続かず値を消し、現在124円台で小動きになっています。上値の重たさが意識されています。

中国は北戴河会議という中国現指導部と党長老の非公式会議が8月3日から開催されていると報じられていました。非公式ながら、年中行事で一番重要とされ、中国の1年の国家指針を決める場となります。7月には中国株の波乱もあったわけなので、この会議スケジュール以降の、株価政策が一段と出て来るかと思っていましたが、輸出企業防衛で通貨政策に表れる形となり、注意が足りなかったと次年度以降の大きな教訓になりました。

とは言え、オセアニア通貨の下落はありましたが、全般的にさほど大きな変動にはならず、無事に取引薄の地合いもそろそろ終わりに近づいてきました。

来週以降、また秋相場に向けて欧米系も市場参加者も少しずつ市場に戻り始めてきますので、取引ボリュームが全体的に高まり、秋に向けて9月のFOMC動向を見たドルの動きを追う展開になるかと思いますが、現在の利上げ織り込み率は30%程度、加えて中国が強い自国通貨安誘導を行っていますので、この流れを振り切って利上げが出来るのかどうか?まだまだこのコンセンサスが固まらずに振り回される展開が続きそうです。その意味で、上値が重くドルが買い上がれないという点をちょっと気に留めておきたいですね。

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