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横尾寧子のFXのはじめかた

 FOMCが事前予想通り、2会合連続で金利据え置きを決定しました。これには全くサプライズはありませんでしたし、パウエル議長は依然として追加利上げを否定しているわけではありません。景気を冷やし過ぎずに物価を鈍化させる金利の適正水準は時間をかけて見極めるとしつつも、内容は全体的に想定よりもハト派ととらえ、米金利が急低下、ドルが売られる地合いとなりました。FF金利先物市場でもFRBは利上げを終了し来年6月までに利下げを開始するとの見方が強まり、年内追加利上げの可能性は20%未満に低下、来年1月の追加利上げの可能性も約25%と発表前から低下しました。利上げトレンドの大きな変化が目に見えてきた状況です。
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 日本時間の早朝、ドル円が150円を突破し、その後日本時間には日経平均が600円安となる中、ショートカバーを巻き込んでドル円は150円40銭台まで上昇しました。ちょうど1カ月前につけた150.15の高値を抜いて、年初来高値を更新しています。

 先週の当コラムで日銀が政府主導で今後政策を変更しやすいのではないかと触れましたが、レポート発行日である19日の午後、神田財務官は為替市場についてこう発言しました。「過度な為替の動きは是正しなければ国民がひどい目にあう。投機的な行動は犯罪的だぐらいに思う時がある」円安についてこれまでにない非常に強い言葉を用いたことが印象的でした。そして昨夜の年初来高値更新ですから、強い警戒感を持ってみています。

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 イスラエルとパレスチナでの紛争が悪化・長期化しそうな雰囲気が強まってきています。長期に及ぶロシアのウクライナ戦争に対して、世界の関心が薄れる中で中東での悲惨なテロや爆破が連日報じられ、イスラエルの報復に批判的なデモが世界各地で勃発するなど、中国・ロシアから見ると幸いなタイミングだったといえそうな雰囲気です。あまりいい雰囲気ではないですね。ドル円相場は150円近い水準での高止まりが続いており、その他通貨でもドルが買われています。利上げ停止見込みで下げていた逃避通貨のスイスフランは対円で8月末の高値166.59を突破して、167.18と最高値を更新するなど、地政学的リスクの悪化に構えた有事体制の為替市場が続いています。ここからドル円をさらに買うのは高値ですから勧めませんが、かといって売ることはできません。原油先物は情勢による日替わりで大きく下げたり下落するなど激しい動きですから、カナダドルにもあまりトレンドがありません。波乱の秋さながらの展開ですし、波乱は一段と強まる可能性もあるのでキャッシュ比率を高めることをお勧めします。(こういう時に突っ込んで、何度大きくやられたか・・・大きく突っ込むの時期はまだここからあるはずなので今は静観です)
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 先週末に公表された9月の米雇用統計はNFPが予想+17.0万人に対し、+33.6万人とポジティブサプライズになりました。過去8ヵ月間で最大の伸びとなり、追加利上げ期待が強まるドル買いの動きになりました。

 それ以上にサプライズになったのが、週末のハマスによるイスラエル侵攻でした。週明けには原油が高騰し、カナダドルも反転上昇。有事のドル・米国債買いでドルも堅調な動きになっています。ユーロドルの日足チャートを見ると、10月2日に安値を付けて以降、雇用統計も追い風に現在に至るまで堅調なドル高です。さらに逃避通貨の最たるスイスフランはV字型の切り返しで上昇して、対円で165.61まで高値を付けてきました。遠くの戦争は買いという素直な動きになっています。

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 10月3日、今回もNY時間に為替相場に動きがありました。23時を回り、ちょうどニュースの時間帯でしたので、リアルタイムに「ドル円150円突破、1年ぶり」と報じられる中、ドル円相場が突如一瞬で2円以上急落する場面がありました。昨年の介入がよぎる動きでしたが、実際にどうなのでしょうか。

 
 翌日には神田財務官が「介入の有無はコメントを控える」と発言しましたが、ちょうど去年10月21日の覆面介入があった日も、同様にコメントしないと発言していました。その前は9月22日の1回目の介入の時は、17時過ぎに実弾が入り、その直後に「為替介入を行った」と正式に24年ぶりの為替介入実施を表明しましたが、10月の覆面介入の時はコメントせず、その介入が公になったのは、年が明けて23年2月7日に財務省公表で5兆強の覆面介入が行われたことが分かりました。

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 連日、鈴木財務相の為替相場に対する懸念発言が続いています。直近では日に2回も同様の(代り映えの無い)発言をする日も出ており、さすがに2度目はちょっとドルが売られるなどの攻防を繰り返しながらも149.70まで高値を付けてきました。150円の大台を前後して介入するだろという投資家サイドと当局との攻防が繰り返されています。大台乗せからドテンでショートにしたいと見ている投資家も多いと思いますが、今ではドルのショートの支払スワップは去年よりもさらに高いですし、去年は151円台後半に金曜日の夜23時半過ぎという考えにくいタイミングでの覆面介入でしたから、大勢の裏をかいて来るということも念頭にショートで入っておくのならば、支払スワップに耐えうるボリュームを考えてください。 続きを読む
 アメリカは9月20日に公表されたFOMCで2会合ぶりの政策金利の据え置きを決定しました。これは予想通りでしたが、大幅な変更があり注目されたのは2024年度末についての見通し予想です。2024年度末の政策金利の中央値は従来の4.6%から5.1%に引き上げ、また2024年度末での利下げ幅は従来予想の1.0%から0.5%に引き下げ、来年に向けてのまだ経済が堅調である見通しを示しました。年内の追加利上げについては、19人中12人が利上げを予想しており、今回のFOMCを受けての予想を見ると、追加利上げは年内最後の12月会合での決定の可能性が高いという見通しが強まっています。 続きを読む
 来週のFOMCを前に、今週は米8月CPIが公表されました。概ね予想に近い内容でしたが、コア指数の前月比は予想+0.2%に対して、結果+0.3%、前年比は+4.3%で予想と変わらずでしたが、約2年ぶりの小幅上昇にとどまるまちまちの結果となりました。とはいえ概ね強い数字であることから、高インフレが鎮静化したとは言えない状況を示し、更なる追加利上げの期待を残す結果になったと市場は踏まえています。来週控えているFOMCでの利上げは据え置きが確実視されましたが、追加利上げの議論は引き続き続きそうです。 続きを読む
 レーバーデーを過ぎて、相場はいよいよ本格的に秋相場入りしました。早速ドル円相場は年初来高値を更新し、「ドル高はまだ続くのか?」というテーマをあちこちで見かけますね。足元のドル円相場は、先週末に発表された米雇用統計は、予想を下回るやや弱い数字が出てきたことから瞬間ドル売りで発表前の145円台から144.44まで急落しました。労働市場のひっ迫の緩和は確認されましたが、その後発表されたISM製造業景況指数等経済指標が堅調な結果であり、クリーブランド中銀のタカ派的な発言も相まってドルは買い戻されて146台まで急伸するなど動きの激しい動きとなりました。今後のアメリカの利上げ見通しについては再度利上げ派と打ち止め派が二分しているようですが、その意味でも来週発表される8月の消費者物価指数は一段と注目を集めます。発表は9月13日(水)の21時30分、予想は前月比0.6%(前回値0.2%)、前年比予想3.5%(前回比3.2%)とインフレ加速見通しです。
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 先週末のジャクソンホール会合は、発言内容を見るとそこまで突っ込んだ話をしたわけではありませんでしたが、講演後じりじりと「データ次第で追加利上げ」というこれまでと変わらぬ発言をトリガーにドルが買われていき、8月29日には対円で147.37迄上昇しました。全体的にもまだドルが強い地合いが続くだろうという印象を残すものでした。 続きを読む
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