私は一貫してぬか喜びは禁物だと言い続けて来ました。前号の当コラムでも指摘したようにアメリカの株価が直近の急反発をあっという間に帳消しにして急落し、S&P500指数は4月2日の終値でついに200日線を終値で下回ってしまいました。アメリカの株価は日々上下の変動が非常に激しく、波乱含みであることに変わりありません。特に長らく下値の抵抗ラインとして意識されていた200日線を終値で下回ったというのは安心出来ない形です。
日本の株価は3月26日に日経平均が1月以降での最安値を付けてから、アメリカの株価とは逆に反発しており、打たれ強さを感じさせています。1月の最高値とその後の戻り高値を結んだ右下がりの上値抵抗ラインを上に突破したほか、海外投資家が日本株の先物を9週間ぶりに買い越しに転じました。
ドル円も昨年9月11日以来の大幅な円安にぶれるなど、1月の高値以降無かった良い形も現れていました。
森友問題で国内の政治が安定せず、経済対策が滞っている状況ですが、とりあえずは下げ止まった形にはなっています。しかし油断は出来ません。
私は一貫して、1月の全体的な下げ波乱の中でもしっかりと右上がりの上昇トレンドを崩さない新興市場中心に小型株の買いに的を絞り、取り組んできましたが、これが成果に繋がっています。会員向けや有料情報、ラジオなどで取り上げてきた銘柄からヤーマン(6630)、ソースネクスト(4344)、ブレインパッド(3655)、HANATOUR JAPAN(ハナツアー)(6561)などを始め、逆行高、新高値が次々に飛び出しています。
全体的には日本株はとりあえず下げ止まっているものの、アメリカの株価がまだ波乱含みであり、いつまた崩されるか不安定な展開です。
NYダウは今のところ2月以降2万3300ドル台で2回安値を付けて200日線を下回ったところで下げ止まり、下値抵抗ラインを作っているように見受けられます。この辺りで下値を固めて調整完了となれば結構ですが、逆にこの2万3300ドル台をグッと下回ってくるようだと投げ売りに拍車がかかる恐れもありますので、注意を怠らないように見て行きましょう。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。