日経平均やTOPIXは9月7日の安値から10月2日の高値まで押し目らしい押し目が無いまま、一本調子に急上昇しました。ようやく下げ局面に入りました。
夏から秋にかけては1年で最も下げ波乱のアクシデントが起こりやすい時期です。今年もまさにそのパターンですが、大天井を打ったのでなければその夏から秋にかけての下げ波乱が年末年始に向けての買い場を提供することになるというのも、よくありがちのパターンです。
今年は昨年に続いて2年連続で1月から3月まで日経平均の月足は3ヵ月連続の陰線でした。2年連続で1-3月三陰連というのは今回が戦後初めてであり過去に例の無いパターンだけに、それが何を暗示しているのか非常に興味深いものがあります。
ちなみに戦後遡ると1-3月が三陰連というのは今年で7回目ですが、昨年まで過去6回の内、その年の年足は陽線が3回、陰線が3回でまちまちです。しかし、2年連続1-3月三連敗という例が無いだけに、今回の場合にはこれからの相場の行方を非常に大きな興味を持って見ていくことになります。
ちなみに10月相場は今のところ日経平均の月足は陰線となっています。10月相場が陽線の時にはその後年末にかけて強さが引き継がれていくケースが多いものの、10月陰線の場合には過去の例を見るとそこまでの強さは感じられません。果たしてこの下げ波乱の後、どのような展開になっていくのか注意を怠らないように見ていかなければなりません。
米中貿易戦争はアメリカが強気の大攻勢をかけており、中国側が追い込まれています。欧州ではイタリアの財政不安が市場に影響を与えて来ました。
アメリカも長期金利の上昇が進み、さすがに株価に影響を与えてきています。NYダウやS&P500指数、ナスダック指数、ラッセル2000指数は200日線を揃って下回り、弱さが際立ってきました。この点も注意して見ていかなければなりません。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。