波乱の10月相場ですが、その後も大波乱の形になっています。日経平均は終値で見ると9月7日の安値2万2307円から10月2日の高値2万4270円まで1963円上昇して、アベノミクス相場の最高値を更新しました。
しかし、そこから一本調子に崩れて10月26日の安値2万971円まで下げてしまい、9月の安値からの上昇分を帳消しにして更に値下がりしています。
もっと酷いのはTOPIXで、1年1ヵ月ぶりの安値に崩れています。
昨年12月に発売した『2018年の大予測』の中で、今年の日経平均のメインシナリオは2万4000円と2万円の間のゾーンだと指摘しました。日経平均は2万4400円台まで上昇しましたが、TOPIXは1月の高値を抜くことが出来ずに崩れていますので、日経平均の10月高値がダマシであったわけで、実質的には私が『2018年の大予測』で予測しておいたメインシナリオが的中したと言えます。
しかし問題はそれで収まるわけではなく、今月に入ってからの崩れで日経平均の月足チャートはアベノミクス相場での最高値で陰線つつみ足で崩れています。TOPIXも戻り高値で同じく今月は月足が陰線つつみ足で崩れました。
今月はNYダウの月足も過去最高値で陰線つつみ足となっており、いずれもこのまま確定すると非常に嫌な形です。10月のセミナーで解説したように、NYダウの場合、このように何年にも渡る大きな上昇相場の後、最高値で月足が陰線つつみ足になったのは2000年1月のITバブルの天井打ちの時と同じです。
日経平均の場合はリーマンショック前の2007年の高値を付けた場面で陰線つつみ足で崩れました。その後2008年10月の底打ちまで大きく値下がりしていきました。
このように見てくると、今月の崩れは今年1月から2月にかけての下げ波乱とも全く意味が違います。大いに警戒して見ていかなければならないことが分かります。
アメリカは11月に中間選挙を控え、中国の株価下落はまだ大底を打ったとは断定しがたく、そこにイタリアの財政不安やサウジアラビアの記者殺害問題など、波乱材料が次々と圧し掛かっています。
今年は火の年であり、火が着く年です。その火がどの様に燃え上がっていくか、12月15日に発売する早見の『九星気学と干支からみた2019年の大予測』を是非お読みになって下さい。
目先的には逆張り指標からみて、来週は日経平均の急反発が期待されます。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。