一年の計は大発会で占うと言われますが、今年の大発会は日経平均がいきなり450円以上の値下がりという急落でスタートしました。注目すべきは大発会を含めて年初三日間の日経平均の騰落です。今年は初日は値下がりでしたが、翌日と翌々日は値上がりとなり、陰陽陽●○○のパターンとなりました。このパターンは必ずしも悪い形ではありません。戦後振り返ってみると、このパターンになった6回の内、4回はその年の年足が陽線となっていました。
また、大発会でどのような株が買い人気を集めるかも注目ポイントでしたが、今年は東証一部の武田薬品工業(4502)や新興市場でもオンコリスバイオファーマ(4588)をはじめとしてバイオ株が軒並み高となり、日経平均が急落した中でバイオ株の逆行高が最も目を引きました。
昨年は12月相場で日米の株価が下げ波乱に見舞われ、成り行きが不安視されていましたが、日経平均とNYダウは共に12月26日でひとまず安値を付けて戻りに転じています。まだまだ全体的には不安定であり、昨年の下げ波乱で出現した悪い形が解消されたわけではなく、前回の当コラムでコメントしておいたように、1月相場に向けて反発局面になっていくことを想定しているとみたとおりです。大きな捉え方としては戻り売りの場面を作りにいくと考えていますが、それはそれとして大発会でのバイオ株の全面逆行高の動きは大いに注目して見ていく必要があります。
昨年12月に発売された月刊『NET MONEY(ネットマネー)2月号』に早見も登場して、注目株を取り上げておきましたが、その一つであるサンバイオ(4592)が非常に強い動きで大発会から連日の値上がりとなっており、12月4日の上場来高値9880円を抜いて、ついに1万円の大台乗せを達成しました。この株に限らずバイオ株を筆頭に、引き続き強い小型株を積極的に発掘していきたいと思います。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。