3月末の東京セミナーでお話をしておいたことですが、今年は1-3月の日経平均の月足が陽陽陰○○●のパターンになりました。これは戦後5回目で、過去4回は1958年、67年、98年、2007年です。過去4回の内3回はその年の日経平均の年足が陰線になっていました。58年だけは年間通して右上がりの上昇基調でしたが、67年は4月天井で、年後半は急落相場。98年は3月が戻り高値で4-6月に急落。2007年は全世界の株価が大天井を打った年ですが、TOPIXは2月天井で、7月に戻り高値を付けてダブル天井の形になりました。3月の底打ちの後、7月までは上昇基調になっていたわけです。
この経験則に照らし合わせると、今年の年足は陰線になる可能性が大きいことが分かり、年の後半は特に要注意と言えます。
一方、1-3月が陽陽陰○○●のパターンになった過去4回を見ると、続く4-6月は4月は4回の内2回は日経平均の月足が陽線、5月は4回とも全て陽線、6月は4回の内3回が陽線となっていました。
したがって1-3月の戻り相場の後、4-6月も基本的には戻り局面が継続される可能性があることを3月末のセミナーでお話しておきました。特に4月は一転して海外投資家が日本株の買い越しに転じます。昨年まで18年連続の買い越しでした。
色々と重要なイベントもあり、日本は超大型ゴールデンウィークを控えていますので、国内の個人投資家は慎重な姿勢を変えておらず、日経225レバレッジETF(1570)は1年3ヵ月ぶりに逆日歩がつきました。日経225ダブルインバースETF(1357)の買い残も過去最大だった2017年10月以来の水準まで積み上がっています。
ここまであからさまに個人投資家の弱気姿勢が鮮明になると、それを逆手に取られて海外投資家が買いを仕掛けて踏み上げ買い戻しに追い込んでいく流れも十分に考えられます。そうしたことを頭に入れながら見ていきましょう。
ちなみに今週は日経平均の13週線と26週線がゴールデンクロスしてきました。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから追記・抜粋したものになります。