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2020年の前半相場を参考に2022.04.08

 先週3月31日の早見のラジオ番組を聴いた方は覚えておられるかもしれませんが、私は先週のラジオ番組で「米株はここまで短期間で上げてきたので、次に問題になるのは短期的な警戒感が出てくることだ。NYダウやSP500指数が200日線を突破してきたので、ひとまず利食い売りや戻り売りが出てきやすい。」と指摘しました。
 
 その後思った通り米株は下げてきています。NYダウは3月29日の終値3万5294ドルから4月6日の終値3万4496ドルまで下げてきました。ナスダック指数も3月29日の終値1万4619から4月6日の終値1万3888まで下げています。ナスダック指数も200日線にあと一歩と言うところで頭を押さえられたので、やはり200日線がひとまず戻りの壁となりました。
 
 しかし米株は今年1-3月の下げが2020年1-3月以来の大きな下げとなりましたが、その下げの後、今度はSP500指数は、週足の実体が2020年3月の大底の時以降の大陽線以来の大きさで急反発に転じ、ナスダック指数も週足チャートは最安値で陽線つつみ足の形になり、これも2020年3月の大底打ちの時以来の形でした。つまりここまでの米株は2020年1-3月の時の大きな下げ&急反発と同じ形で推移したわけです。
 
 そうすると、短期間での急上昇に対して売りが出てきて下げるのは定石通りであり、次に問題になるのは2020年4-6月相場がどうなったかが参考になるのではないかということです。
 
 2020年4月に入ってからNYダウはいったん急反落しましたが、そこから再び上昇に転じ5月にかけて上昇基調が続きました。そして5月にまた急反落の場面がありましたが、そこからまた6月に高値までさらにグングン値上がりしていきました。つまり2020年4-6月相場は戻り売りや利食い売りを吸収して、二番底への不安を跳ね返して一段高になっていったのです。
 
 2020年3月に株価は大底を打って急上昇に転じたわけですが、当時大多数の投資家や市場関係者は「どうせまた下げてくる」という二番底を懸念していました。早見は当時既に4月から強気に転じていましたが、結局日米の株価は二番底を懸念していた人々を置いてきぼりにして、戻りを利用してカラ売りを仕掛けた投資家を踏み上げに追い込む値上がりとなっていきました。これが相場というものです。
 
 今回もおそらく同じ展開になるのではないかと見ています。前回も書いたように、過去10年で日経平均が今年と同じく3月で底打ちしたのは2018年と20年ですが、いずれも4月から上昇相場に転じました。マザーズ指数も今年は2月と3月のダブル底ですが、2018年と20年は3月底打ちで4月から上昇していきました。「相場は相場に聞く」という姿勢は常に大事です。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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