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米CPI公表を受けて急変2022.10.14

 10月相場は欧米と日本の株価は急反発でスタートしました。早見の有料情報やラジオ番組などでも繰り返しお伝えしてきたように、逆張り指標からみて日足チャートベースの短期的なとらえ方としては自律反発が当然期待できるところでしたから、前回も書いたように早見にとっては全く驚くようなことではありませんでした。

 しかし同時に色々な場で繰り返し指摘してきたのは、「日足チャートベースで短期的に戻る場面であるというだけで、月足チャートベースの大きなとらえ方としては、2007年に日米の株価が大天井を打ち、2008年のリーマンショックの大暴落に向かって行く時と同じチャートの悪い形であり、戻り売りだ」ということでした。
 
 今回、せっかくそれなりの強い形を作って株価が戻りの場面に入ったにも関わらず、雇用統計であっさりと崩されて米株は再び底割れとなり、直近の戻りは完全に帳消しにされました。米株の主要な株価指数は25日線にも届かずに崩されたわけで、いかに株式市場の地合いが悪いかが分かります。
 
 前回もここで書いたように、大きなとらえ方では2007年の大天井の後の局面と同じ道筋であり、2020年の時とは相場の性質が違うので、短期的な戻りの後で次の大きな下げ波乱が起こる可能性が充分にあるので警戒を怠ることは出来ませんでした。その基本的な見方はズバリ的中でしたが、特に米株は戻りがあまりにも期待外れで弱すぎました。
 
  ナスダック指数は2020年7月以来の安値まで下げましたが、月足チャートでは今月3ヵ月線と48ヵ月線がデッドクロスしてきました。これは2010年9月にゴールデンクロスして以来初めてです。2007年の大天井の後を見ると、2008年9月に2,091ポイントでデッドクロスして、そこからリーマンショックの大暴落に突入し、2009年3月の大底1,265まで4割も下げました。しかし、13日に発表された米CPIを受けて、日米の株式市場は動きが急変しました。13日のNYダウは日中の変動幅が1500ドル以上で、2020年3月以来の大きさです。とりあえず短期的には悪材料を織り込み、落ち着いたように見えます。
 
 歴史に残る大暴落が何度も起きている鬼門の10月相場ですが、米株に比べれば相対的に打たれ強い形になっているのも確かです。日経平均やTOPIXは3月につけた今年の最安値すら割り込まずに踏み止まっています。全体的な下げ波乱の中で逆に強いものを狙うのをまずは優先しましょう。その上で頃合いを見計らっての逆張り投資です。
 
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※このコラムは毎週発行の会員向けレポートから抜粋・一部修正したものになります。

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