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乱高下の末に米株は上に向かう気配2022.10.21

 繰り返し指摘してきたのは、「日足チャートベースで短期的に戻る場面であるというだけで、月足チャートベースの大きなとらえ方としては、2007年に日米の株価が大天井を打ち、2008年のリーマンショックの大暴落に向かって行く時と同じチャートの悪い形に変わりない。」ということでした。

 このところ米株は、雇用統計やCPI(消費者物価指数)で上下に振り回される非常に激しい値動きに見舞われ、まるで高速エレベーターに乗っているかのような乱高下となりました。
 
 しかし、今週に入ってから米株はようやく落ち着きを取り戻してきて、NYダウは17日と18日に合計880ドルも急上昇して、直近10月5日の戻り高値を抜き、日足チャートは9月30日と10月13日の安値でダブル底の形を確認しました。しかも18日の終値で5日線と25日線がゴールデンクロスしましたが、これは8月16日に3万4200ドル台で戻り高値をつけて以降で初めてです。
 
 ただSP500指数やナスダック指数は、まだそこまで行っていないので、NYダウがかなり先走っていますが、NYダウを先行指標として見るなら、10月13日にザラ場の高値と安値の間の変動幅が1500ドル以上に達し、2020年3月以来の大きな変動であったことが重みを増してきます。
 
 月足チャートベースの大きなとらえ方としては、リーマンショックの時以来の危機的な状況であることは明確に示されていますが、その中で日足チャートベースでの短期的な戻り相場の空気が次第に強まって、中間選挙の年は10月半ばから米株は上昇のパターンが今年も見られる可能性があります。
 
 日本株は元々米株に比べれば相対的に打たれ強い形になっていました。日経平均やTOPIXは3月につけた今年の最安値はおろか、6月の安値すら割り込まずに踏み止まっていました。そして今週は18日の終値で、マザーズ指数がついに今年初めて200日線を突破しました。やはり株式市場はとりあえず上に行きたがっている空気を感じます。売り飽き気分が出てきたかもしれませんが、もう一つの重要なポイントは、内閣支持率がどんどん低下してきている中で、逆に日本の株価はそれを歓迎する空気が出てきているように感じられることです。株式市場は岸田政権がもう長くはもたないということを感じとり、歓迎する流れになりつつあるかもしれません。
 
 引き続きこのところの全体的な下げ波乱の中でも、逆に強さを保ち右上がりのトレンドを崩していないものを狙うのをまずは優先しましょう。国策に絡むもの以外でも、アフターコロナの経済活動活発化でメリットを受けるものも積極的に狙っていきましょう。
 
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※このコラムは毎週発行の会員向けレポートから抜粋・一部修正したものになります。

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