相場観

 トランプ氏が米大統領選に勝利してから、米株は好調な値上がりを見せてトランプラリーの様相となり、NYダウ、SP500指数、ナスダック指数は揃って史上最高値を更新しました。前もって有料情報でお伝えしたように、2008年のリーマンショック以降、大統領選の年の米株は、投票日にかけて値下がりしていっても、投票日以降は上昇に転じて年末年始の株高に突入するパターンが多くみられましたが、まさしく今回もズバリとその経験則に沿った展開になりました。

 これに対して日本株はもたついています。日経平均は依然として10月15日に4万円台を回復したところで作られた日足チャートのアイランドリバーサルの悪い形を解消することが出来ません。それでもTOPIXは日経平均よりも先に10月の戻り高値を抜いて、7月31日以来の高値まで回復しました。TOPIXの週足チャートでもMACDがゴールデンクロスするなど日経平均よりは強い形になっていました。日経平均もTOPIXも崩れたわけではありませんが、いかんせん米株の強さに比べればあまりの開きがあります。

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 日経平均の日 足チャートは、10月15日に4万円台を回復したところでアイランドリバーサルの悪い形になっていることは既にお伝えしましたが、一方で前回書いたように、10月はTOPIXの月足チャートが最高値から4ヵ月連続陰線の悪い形になることを回避しました。

 続いて今週は米大統領選でトランプ氏が勝利して、米国の大統領としては史上2人目の極めて珍しい返り咲き再選を果たしました。米株が大統領選の投票日にかけて上げていった年は、8割以上の確率でその時の政権与党の候補者が勝利していたとか、候補者の名前入りカップの売れ行きが多い方がたった1回の例外を除いて勝利していたというようなジンクスをことごとく打ち破りました。その候補者カップのジンクスを破った、過去たった1回の例外が2016年に大統領選でトランプ氏が初当選した時ですから驚きです。もし今回民主党ハリス勝利なら米国は前回4年前の時以上の混乱になり、まさに内乱状態になりかねないと心配しましたが、それも回避されました。

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 今週は総選挙の結果、自公の与党合計でも過半数を下回り、無所属で当選した議員を自民党が追加公認しても過半数には届かないという予想以上の与党大敗北になりました。2009年の政権交代以来の政治の危機になっています。

 幸い自民党に政策が近い国民民主党が議席を大幅に伸ばしたので、連立政権には参加しなくても政策ごとに連携する部分連合の可能性があるということで、その分ショックが和らぎました。また石破首相は続投を表明したものの、求心力は大きく低下して比較的早く退陣に追い込まれる可能性があります。総裁選の時から株式市場で最も嫌われていた石破首相が退陣するのは好材料ですから、そこにも期待感があるということで今週は日経平均が月曜日から急反発に転じました。ただし、ぬか喜びは禁物です。

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 前回は「総選挙で自民党敗北を織り込むか」と書いておきました。解散のところから日経平均は経験則に沿って上昇しましたが、各報道機関の序盤情勢調査で、自民党は15年ぶりに単独過半数を割り込むかどうかの攻防戦になっていると報じられたため、日経平均は4万円台を回復したところで止まりました。

 さらに今週は「自民党と公明党の合計でも過半数を割り込む可能性がある」と複数の報道機関から報じられたため、日経平均は10月15日の戻り高値4万257円から10月23日の安値3万7987円まで2,270円下げてきました。最悪の場合立憲民主党中心の野党に政権が交代するかもしれないという2009年の政権交代以来の危機的な状況になってきたわけで、前回書いたように自民党の敗北を織り込む動きになってきました。

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 「10月は総選挙=株高が基本」と書いてきました。戦後振り返ると、解散直前日から投票日直前日までの日経平均は、1967年以降17回連続で上昇しています。半世紀以上にわたりこれだけの連勝記録を作っています。今回も10月9日に衆議院が解散されましたが、日経平均は解散前日の10月8日の終値3万8937円から15日のザラ場高値4万257円まで上昇して、3ヵ月ぶりに4万円台を回復しました。ここまでは経験則通りに動いています。

 ただし選挙期間中にどの程度上昇するかははっきりとはしません。選挙の情勢にもよりますし、もちろん外部要因にもよります。中東の地政学的なリスクも解消はしていません。

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 前回「中東情勢が問題だが、10月は総選挙=株高が基本」と書きました。

 石破首相は衆議院を解散して、10月27日の投票日に向けて事実上の選挙戦に入りました。前回も書いたように戦後振り返ると、解散直前日から投票日直前日までの日経平均は、1967年以降17回連続で上昇しています。半世紀以上にわたりこれだけの連勝記録を作っているわけですから、これを無視するわけにはいきません。

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 前回「10月は上下どちらに転んでも波乱相場」と書きましたが、9月27日に自民党総裁選で株式市場が最も嫌っていた石破氏が当選した瞬間から日本株は石破ショックで波乱相場が始まりました。
 
 日経平均は9月26日と27日の2日間で合計1900円以上も上昇したのに、週明け9月30日は石破ショックで1900円以上の下げとなり、2日間の上げ幅を帳消し。翌10月1日は700円以上も急反発したものの、今度はイランがイスラエルに対して大規模なミサイル攻撃を実施したため、10月2日は一転800円以上の下げとなり、3日はまた700円以上の値上がりというように、非常に目まぐるしく上下に激しい動きになっています。

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 米株は、主要な株価指数の中で先頭を切ってNYダウが史上最高値を更新しましたが、続いて米株の実勢を示すSP500指数も7月以降終値ベースで作られていた5,648~5,667の強力な上値抵抗ラインを突破して、史上最高値を更新しました。米株は順調に上昇基調を続けています。

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 早見は「日経平均とTOPIXが7月の史上最高値を抜くのは容易なことではない」と指摘してきましたが、今週はドル円が139円台まで円高が加速して、日本株の足を引っ張りました。
 
 一方米株は、主要な株価指数の中で先頭を切ってNYダウが史上最高値を更新しました。米株の実勢を示すSP500指数も7月以降終値ベースで5648~5667のところで強力な上値抵抗ラインが作られていましたが、今週はFOMCで0.5%利下げが決まり、SP500指数も5,713まで上昇して、2ヵ月ぶりに史上最高値を更新しました。

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 早見は「日本株は円高圧力がのしかかっており、日経平均とTOPIXが7月の史上最高値を抜くのは容易なことではない」と指摘してきましたが、今週はドル円が140円65銭まで円高が加速して、7月初めにつけた161円台の円安ピークから2ヵ月で約13%もの円高になったので、これが日本株にとっては足を引っ張る要因になっています。

 ドル円の月足チャートでは、8月末で12ヵ月線が下向きに転じました。これは2021年1月に102円台で底打ちして今年7月の161円台までの大きな円安トレンドで初めてです。

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