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米株は2022年と同じ戻り売りの形2025.03.28

  前々回当コーナーで「ナスダック指数の週足チャートでは、冷静に逆張り指標を見ると、そろそろ短期的には逆張りの視点で見ていく状況になってきているのではないかと考えている」ことをお伝えしました。
 
 案の定ナスダック指数は3月11日の安値1万7238ポイントから上昇に転じて、25日には1万8281ポイントまで上昇。NYダウも終値ベースでみると3月13日の最安値から25日までで合計1770ドル以上の急上昇となりました。前々回から「短期的に逆張りの視点で見ていく状況」と書いたとおり米株は上昇しました。

 日本株も今週はTOPIXが昨年7月以来の高値になり、スタンダード指数は過去最高値を更新。東証グロース250指数は10日線と25日線がゴールデンクロス。日経平均も5日線と25日線がゴールデンクロスしました。4月相場は新年度入りで外国人投資家などの買いが期待できる時期です。

 しかし3月22日の東京セミナーでも話しましたが、早見は現在の米株の上昇はあくまでも「短期的な逆張りの視点で見る一時的な戻り」であり、本当の意味で完全に底打ちしてもう大丈夫というわけではないと考えています。

 ナスダック指数を例にとると、たしかに週足チャートでは明確に逆張りで見るべき状況になって、予想通り反発に転じました。ところが3月22日の東京セミナーでも解説したように、月足チャートでは3月26日の終値時点で今月は3ヵ月線と6ヵ月線がデッドクロスしています。月足のMACDも下向いており、このままだとデッドクロスする可能性が大きくなっています。この2つのデッドクロスが重なると2022年1~2月の時以来の形になります。前回はナスダック指数が2021年11月に天井を打って下げに転じ、22年1月に月足MACDがデッドクロス。2月に3ヵ月線と6ヵ月線がデッドクロスとなりました。いったん戻り場面があっても結局また下げに転じて、21年11月の最高値から22年10月の最安値までで37%も下げたのです。今回はまず26日時点で3ヵ月線と6ヵ月線がデッドクロスしてきました。

 チャート的、テクニカル的には今年に入ってからの米株の下げは今のところ2022年型であり、ある程度下げていったん戻しても戻り売りの形になるとセミナーで話しました。これは3月1日のラジオNIKKEI春のIR祭りでの講演の時にも話したことです。トランプ大統領は輸入自動車に25%の関税をかけると発表しましたが、こうした関税政策に対する懸念も大きく、日本株についても米株に足を引っ張られる可能性があるので、常に注意を怠らないようにしましょう。

※当レポートは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋ものになります。

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