トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 大きく下げて大きく戻す当然の動き

大きく下げて大きく戻す当然の動き2025.05.09

 GWに入る前に当コーナーでは「下げ過ぎからの戻り局面が続く」と題して書いておきました。実際日経平均は4月25日の終値3万5705円から3万7400円台までさらに一段と上昇して、3月27日以来の高値になりました。4月7日の安値3万792円をつけたその日に早見の有料情報で、「日経平均の逆張り指標で見ると、短期的には下げ過ぎのところに到達した」と明言したわけですが、その4月7日の安値からだと実に6,600円以上も上昇したわけで、短期的に下げ過ぎと判断したところがドンピシャで的中しました。米株もSP500指数は2004年以来の9日連騰という記録になりました。

 このように日米ともに株価は4月7日で底打ちして大きく戻してきました。しかし現状ではあくまでも短期的な下げ過ぎからのテクニカル的な反発であるという見方にも変わりありません。4月19日の早見の東京セミナーで、大きく下げれば当然戻るということで、ナスダック指数を例にとり2022年に大きく下げた相場の時を振り返って解説しておきました。今目の前で起きている、「大きく下げ→大きく戻す」というのは、まさに2022年の下げ局面の時に見られたことです。

 前回の当コーナーでも、日経平均を例にリーマンショックに突入していく前の2007年の天井打ちからの局面を詳しく振り返りました。再度書いておくと、2007年7月の高値1万8295円から8月の安値1万5262円まで16.6%下げましたが、そこから10月の高値1万7488円まで14.5%上昇しました。そして、その2007年10月の戻り高値1万7488円から2008年3月の安値1万1691円まで33.2%下げましたが、そこから6月の高値1万4601円まで24.8%上昇しました。リーマンショックというのは、その2回の戻り場面を経て2008年6月の戻り高値からが本当の大暴落になったのです。

 つまりある程度大きく、急激に下げればそれなりに戻していくのは当たり前のことであり、それをもってしてただちに大底を打ったと見るわけにはいかないということです。今回もまず直近で逆張り指標が下げ過ぎを示すほどに急落したわけですから、当然ある程度戻していくのは相場としては自然なことです。今はまさにその戻り場面ということです。

 あらかじめセミナーで話しておいたことが現実に目の前で繰り広げられているので、何も意外性はありません。したがって4月7日の最安値からの戻りは、あくまでも戻り売りの形を作るものであり、日米の株価がまた史上最高値を更新すると見るわけにはいきません。引き続き冷静に淡々と見ていきましょう。

※当レポートは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋ものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら