日経平均は4月7日の最安値3万792円から5月13日の高値3万8494円まで、7700円以上戻してきました。4月7日の暴落の日に「短期的に下げ過ぎのところに届いた」と判断したところがドンピシャで的中しました。
日米ともに株価は4月7日で底打ちして大きく戻してきました。しかし繰り返しコメントしてきたとおり、あくまでも下げ過ぎたところからのテクニカル的な反発であるという見方にも変わりありません。4月19日の早見の東京セミナーで、大きく下げれば当然戻るということで、ナスダック指数を例にとり2022年に大きく下げた相場の時を振り返って解説しておきました。今目の前で起きているのは、まさに2022年の時に見られた形と同じです。
まず直近で逆張り指標が下げ過ぎを示すほどに急落したわけですから、当然ある程度戻していくのは相場としては自然なことです。今はまさにその当然起こる戻り場面になっています。あらかじめ4月のセミナーで話しておいたことが現実に目の前で繰り広げられているので意外なことではありません。
今週はTOPIXが2009年7月から8月にかけて以来16年ぶりの13日連騰となりました。14日連騰はならずにストップしましたが、この13連騰というのが注目すべき記録です。
ご存じの通り日本株は2007年に大天井を打って下げに転じ、2008年にリーマンショックの大暴落が起こりました。TOPIXは2009年3月の698ポイントが大底となり、そこから2009年9月の高値971ポイントまで39%上昇していきました。13日連騰というのはその時に起きて、2009年8月4日に連騰がストップし、翌9月に971ポイントの高値をつけて、そこから11月の安値809ポイントまで16.7%下げました。
今回は4月の暴落の安値2,243ポイントから今週の高値2794ポイントまで24.5%上昇して、13日連騰でストップしました。程度の差はあっても2009年の相場と同じ展開をたどっています。したがって4月の安値から大きく戻してきたので、今後は注意して見ていく必要があると言えます。
一方で今週は東証グロース250指数が先頭を切って今年の最高値を更新して、昨年4月以来1年1ヵ月ぶりの高値になってきました。東証スタンダード指数も今週は1306ポイントのレベルまで上昇して、3月につけた今年の最高値1321ポイントに近づいてきました。日経平均やTOPIXに比べてグロース市場やスタンダード市場の相対的な戻りの速さが目に付きます。全体的に4月の安値から大きく戻してきましたので注意はしつつ、上昇トレンドを崩していないものにはしっかりと目を向けていきましょう。
※当レポートは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋ものになります。