早見は3月1日のラジオNIKKEI春の祭りでの講演で、「ナスダック指数は2022年の大きな下げ相場の下げ初めの時と同じ形になってきている」と警告しました。その時のナスダック指数は2月28日の終値が1万8847ポイントでしたが、そこから3月31日の安値まで1993ポイントも下げました。
続いて3月22日の東京セミナーで「米株の上昇は一時的な戻りであり、本当の意味での底打ちではない」という見方をお伝えしました。ナスダック指数は3月11日の安値1万7238から25日の高値まで1043ポイント戻しましたが、4月3日の安値は1万6550ですから底割れとなりましたので、3月の反発は一時的な戻りだと明言した通りになりました。
ナスダック指数の月足チャートでは、3月末で3ヵ月線と6ヵ月線がデッドクロス。月足のMACDも同時にデッドクロスしました。この2つのデッドクロスが重なったのは2022年1~2月の時以来です。前回はナスダック指数が2021年11月に天井を打って下げに転じ、22年1月に月足MACDがデッドクロス。2月に3ヵ月線と6ヵ月線がデッドクロスして、結局21年11月の最高値から22年10月の最安値までで37%も下げました。今回その2022年の下げ初めの時と同じ形が3年ぶりに出現したわけです。3月初めから早見が一貫して指摘してきたとおり、チャート的には今年に入ってからの米株の下げは2022年型であり、最終的にさらに大きく下げる可能性を示唆しています。
当然日本株も米株に足を引っ張られる可能性があると前号でも書きました。日経平均も月足チャートでは2年ぶりの悪い形になっています。TOPIXも月足チャートでは今月現時点で4本連続陰線で、今月このまま確定するとアベノミクス相場が始まって以降で初めての形になります。今回のように高値水準から月足が4本連続陰線で下げてきているのは、リーマンショックに突入していく前の2007年11月から2008年3月までの5本連続陰線以来のことですから、2008年のことを考えれば、それはTOPIXだけの問題とは言えません。
今週はトランプ大統領が日本にも24%の追加関税が発表して、日本株にトランプショックの下げ波乱が起きました。昨年12月の早見の東京セミナーで「2025年は崩れる年」と発表しましたが、日本の株価も崩れてきています。
昨年12月の早見の東京セミナーで話した通り、今年は九星気学で二黒土星、干支では巳年が重なっていますが、この2つが重なったのは戦後3回目です。過去2回の日本株は1953年がスターリンショックの大暴落。1989年はバブル相場の歴史的な大天井で、正月休み明けの90年1月からバブル崩壊の大暴落が始まりました。その12月の東京セミナーでの話を思い出す必要があります。次回4月19日(土)の東京セミナーでの話もぜひ参考にしてください。
※当レポートは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋ものになります。