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チャートは壊れた2016.06.17

昨年夏以降、セミナーをはじめ色々な場で「アベノミクスの円安株高という大きなトレンドは昨年で大天井を打ち、大きく円高株安トレンドに転換した。」と言い続けてきました。

直近でもアベノミクスの歯車が逆回転してきている事を指摘しましたが、日経平均は2月の安値1万4865円から中間反騰の局面に入っていました。4月には1万7613円まで戻しましたが、2~3ヵ月間の中間反騰というのは、大きな下げ相場の中で別に珍しいことではありません。

前回、2007年の大天井打ちからリーマンショックの大底までの大暴落トレンドの最中でも、2007年8月~10月にかけて、2008年3月~6月にかけてという2回の中間反騰がありました。いずれも2~3ヵ月でピリオドを打ち、再び暴落に突入していったわけですが、今回も昨年大天井を打った後、昨年9月~12月にかけて、そして今年2月からの2回の中間反騰がやはり形成されています。

5月末の戻り高値1万7251円から今週木曜日の安値1万5395円まで下げてきたわけですが、これで4月の安値を割ったので、2月からの中間反騰が終わったと思われます。

週足チャートを見ても、よりそのことがハッキリ分かると思います。今月の月足チャートも大きな陰線で崩れました。昨年8~9月、今年1~2月の暴落と同じ形と見ています。

来週はいよいよEU離脱を巡るイギリスの国民投票の結果が判明し、日本時間で24日の昼間、東京市場が動いている時間帯に結果が明らかになります。果たしてどのような展開になっていくのか、世界中に不安感が広がっています。

新興市場も大きく崩れてきました。5月半ば以降、東証一部の中・大型株よりも新興市場中心に小型株の方が良いパフォーマンスに繋がっていましたが、今週は日経平均と共にマザーズ指数やジャスダック平均も一緒に大きく崩れました。これまでとは違う状況です。したがって、ここは絶対に無理をしてはいけない場面であり、焦らずに状況を見ているのが得策でしょう。

特にイギリスの国民投票の問題は、EU離脱となれば全世界にとって初めての未知のコースとなるわけで、マーケットがどのような状況になっていくのか、うかつに決めつけることはできません。日本の場合はどうしてもリスク回避の円高が株安に繋がる構造ですから、焦っても仕方ありません。
  
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

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