97年と同じ形2017.07.07

7月からの今年後半戦は6月までとは違い、相場の景色が変わってくる可能性が大きいと見ていました。まだ7月相場が始まったばかりで決めつけることは早計ですが、やはり今のところ日経平均は6月20日の2万300円台で最高値を付けて止まっています。更に細かく見ると6月2日以降2万200円台と2万300円台で合計5回高値を付けて、蓋をされた形になっています。この抵抗ラインを上に突破できるかどうかですが、今週は週足のMACDが下向きに転じて25日線と一目均衡表の基準線を下回り、5日線と25日線がデッドクロス、さらにパラボリックも陰転しました。

また、新興市場も7月4日にマザーズ指数が大きく下げて、一目均衡表の基準線と25日線を下回りました。これは4月の底打ち以降で初めてです。マザーズ指数も6月23日に最高値を付けて止まりました。

一方、アメリカの株式市場も引き続きナスダック指数が弱く、6月9日が最高値で6月26日に戻り高値を付けて再び急落しました。

7月2日投票の東京都議会議員選挙は事前の予想通り、自民党が歴史的な惨敗となりました。今月の最新世論調査で、安倍内閣の支持率が更に一段と低下するかどうかは注意しておきたいところです。

直近では日経平均はピタリと頭を押さえられていますが、一方でドル円は6月半ばの108円台から、今月は113円台まで円安が進んでいます。ドル円の週足MACDがゴールデンクロスしてきており、更に円安が進む可能性があります。ただ、ここまでの円安に日経平均が逆に下げて来ており反応しないのが気になります。

このように円安イコール株高にならず、むしろ動きが逆になってきていることに注意して様子を見ていきましょう。

日経平均の6月の月足が陽線で確定しましたので、1月から6月までの陰陽のパターンは戦後1997年のたった1回しか例がありません。その97年は消費税増税により6月高値で年の後半に株価が崩れていきました。国内の政治が気にかかるのは97年と同じです。世界的な金利上昇や北朝鮮問題など、次第に波乱の芽が出て来ています。

※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら