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3月から5月にかけての波乱期入り2024.03.08

 1月と2月連続陽線は戦後27回目です。過去26回の例を見ると続く3月相場は26回の内20回は日経平均は月足陽線で、勝率76.9%という高い割合であり、実際今月もここまでで今のところ日経平均の月足は陽線です。

 しかし繰り返しお伝えしてきたように、前年の10月から2月まで今回と同じ陰陽陰陽陽●〇●〇〇のパターンだった時は過去4回ありましたが、それぞれの年の3月相場は4回の内陽線が2回、陰線も2回で引き分けで、信頼度は下がるということを指摘しました。まだ今月はやっと上旬です。これから月末までの間に何が起きるか油断は出来ません。

 私は3月から5月にかけての間で「大天井ではなく中天井のような形で転換点を迎える」という見方を、2月下旬から色々な場でお伝えしています。3月から5月にかけてのところは、チャート的なことや時間軸の問題、そして政治や経済のスケジュール面など重要なポイントが重なる場面であり、私はアベノミクス相場最初の天井打ちになった2013年5月にかけての時と同じ目で相場を眺めて注意を払っています。上昇相場の波に逆らうのではなく素直に波に乗りつつ、世間の人々と一緒になって浮かれてはしゃいでいるのではなく、常に冷静に淡々と相場を眺めていくスタンスです。

 日経平均の月足チャートを見ると、12ヵ月線とのカイリ率は2月末で19.9%に拡大していました。過去20年ほど見てみると20%を超えたのは、2006年1月末、13年4月末、21年2月末の3回ありました。それぞれの時を調べてみると分かりますが、月末で20%を超えてくると、翌月一段高があってもそこまでが限界で、むしろ下げ波乱を警戒しなければならないことが分かります。したがって19.9%まで来たので、3月相場で上げが加速して20%台まで拡大してきた場合は要注意であることをあらかじめ頭に入れて意識しておきましょう。

 アベノミクス相場が最初に中天井をつけた2013年5月の日経平均の月足は、極めて長い上ヒゲを引いていました。出遅れていた国内投資家がワーッと飛びつき買いをしていった場面が見事に天井打ちで、大きな下げ波乱に見舞われました。3月から5月にかけての波乱期に入っていますので、注意は怠らずに観察しましょう。

  

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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