12月のセミナーでは、「早ければ年明け1-3月は相場全体が戻り局面になる可能性が十分にある」と予告しましたが、日経平均は大発会の急落の後は順調に値を戻してきました。続いて1月のセミナーでは「2月相場は下げ波乱が再燃する可能性があるので、気を引き締めて見ていくべきだ」と注意しておきました。相場全体の大きな捉え方は変わりなく、昨年天井打ちして崩れた後の戻り局面になっているわけですが、油断は禁物です。
アメリカの株価はNYダウが昨年の最高値からの下げ幅の64%を戻しました。これに対して日本株は日経平均、TOPIX、マザーズ指数などいずれも昨年の高値からの下げ幅の3割台の戻り率に留まっています。日米の株価の強さの違いは明らかです。
一方、1月のセミナーではNYダウとバルチック海運指数について解説しておきました。昨年夏以降、バルチック海運指数は高値をつけて急落していくと、その1-2ヵ月後にNYダウが急落していくという関係が見て取れます。
そのバルチック海運指数は12月半ばの高値からまた急落してきており、今月も下げ止まらず、11月の安値を割り込んできました。したがって2月以降、春にかけての間にNYダウがまた急落するのではないかという懸念があります。はたしてそのようになっていくのかどうか、注意して見ていかなければなりません。
米中貿易戦争の協議は進展しているようですから、この点では好材料が出る可能性もあります。2月は良くも悪くも上下どちらかに相場がブレると思われます。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから追記・抜粋したものになります。