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ようやく調整局面入り2019.03.08

昨年12月26日にNYダウや日経平均が揃って底打ちして、年明けから順調に値上がり基調になっていました。しかし、NYダウは2月25日に2万6240ドル台のところで最高値を付けてからは頭を押さえられて、今年初めての3日続落となり、その後今週は週明けに一時400ドル以上の値下がりとなり、終値でも200ドル以上の急落を見せました。今年に入ってから初めての弱い形を作り、さすがにここまでの値上がりに対する調整ムードが漂ってきたようです。日足チャートではMACDのデッドクロスに続いて、3月4日に5日線と10日線がデッドクロスしました。これも昨年12月の底打ち以降で初めてです。

ここまでの値上がりで、NYダウは昨年10月の最高値2万6951ドルから12月の安値2万1712ドルまでの下げ幅の86%を戻していました。その戻りの強さは日本株をはるかに上回っており、非常に強いと言えます。ひとまず米中貿易協議が合意しそうだということで、織り込み済みとの受け止め方で頭が重くなってきましたが、7日に再び急落してさすがに上げが止まりました。

一方、日経平均は米国株ほどには戻しておらず、昨年10月の最高値からの下げ幅に対して今週4日の高値でようやく53%戻りです。2月末の時点で月足チャートでは月末終値で3ヵ月線を上回りました。これは昨年10月の最高値以降で初めてです。

次の焦点は24ヵ月線の2万1560円台を今月末の終値で上回るかどうかです。もし上回ると前回は2015年のチャイナショックの暴落の後の大きな調整局面が終わり、再び上がり始めた2016年11月以来です。前々回はアベノミクス相場がスタートした2012年11月です。2回ともその後日経平均は大きな上昇トレンドに発展していきました。今回も果たして同じ形になるのかどうか、まずはそのテクニカル的な変化を確認するのが今月の焦点です。

米中貿易協議の行方や、4月の消費税増税問題の決着などこれから春にかけて重要なイベントがあります。

その折、今週は米中日の株価が揃って急落して、今年初めての調整局面入りを示しています。特に米国株の下げは要注意です。

※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから追記・抜粋したものになります。

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