トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 波乱の8月幕開け

波乱の8月幕開け2019.08.02

FOMCで0・25%利下げとなりました。日本株は6月の東証一部の売買代金が38兆3000億円で、2016年10月以来の低水準に落ち込みました。今月に入ってからも商いは低迷しており、7月は売買代金が2兆円を上回ったのはたった5日しかありません。

アベノミクス相場が始まってからある程度大きな調整局面としては2014年5月と8月に35兆円台から36兆円台に落ち込み、2016年にも5月と10月に38兆円台に落ち込んでいました。しかし14年と16年はいずれも年末にかけては日経平均は値上がりしていきました。

今年4-6月の個人投資家だけの売買代金は前年同期比23%減少し、2012年10-12月期以来の低水準になりましたが、2012年10-12月というのはアベノミクス相場がスタートを切る直前のところでした。

2016年は11月にアメリカの大統領選挙でトランプ当選がきっかけとなり、アメリカの株高に火が着き、日本も追随していった形でした。

7月31日の日経新聞でも報じられていたように、オプション市場ではVIXのコールが買い人気を集めており、売買高は約12年ぶりの高水準で取引を集めています。このことは上がるにせよ下がるにせよ遠からず日本の株価に大きな変動が起こる可能性を先取りしていると言えましたが、トランプ大統領が中国への追加関税を発表したことで市場はショックを受け、8月1日、2日と米日中などの株価が急激に下げて、下への大きな変動の形になってしまいました。

夏枯れ状態の中で4-6月期の決算発表が続いていますが、今のところ減益や下方修正も総じて無難にクリアしています。

2016年や2014年は薄商いの後で上に放れましたが、今回は下に放れていくのか、波乱の8月が幕開けとなりました。注意深く見ていきましょう。

※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら