トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 米株に救われた形

米株に救われた形2019.08.09

8月はスタートから世界的な株価急落の下げ波乱になりました。NYダウは4日連続陰線で急落し、週足の一目均衡表で基準線を大きく割り込みました。これは昨年12月に底打ちして以降、ここまでの上昇相場で初めてです。S&P500指数やナスダック指数も同じです。

日経平均も今週は昨年12月の底値と今年6月の安値を結んだ右上がりの下値サポートラインを下に突き破り、日経平均とTOPIX共に6月上旬の安値を2ヵ月ぶりに割り込んで、底割れ下放れ状態になりました。

今週は6日に日経平均先物が一時2万円の大台を割り込み、その後は6日は急反発しましたが、目先的には逆張り指標から見て一旦下げ止まった形になっています。

『大きな相場変動前夜か』と捉えられましたが、大きく下に放れた波乱になりました。この結果、アメリカは9月も利下げを実施する可能性が大きいと思われ、日本も9月は日銀が何らかの形で動く可能性が出てきたと見られます。

10月の消費税増税を前に、日本の6月の景気動向指数は前月比3ポイントも急低下し、前回の消費税増税があった2014年4月の4・9ポイント低下以来5年2ヵ月ぶりの大きな落ち込みとなりました。政府もただ黙って見ているわけにはいかなくなるでしょう。

しかし、米中貿易戦争は通貨戦争にも踏み込んできており、もはや何でもありの全面戦争の様相ですから、いつ再び崩されるか油断が出来ません。

昨年12月の大きな突っ込み暴落状態で、日経平均は1万8940円台まで値下がりして60ヵ月線の手前で下げ止まりました。アベノミクス相場が始まって以降、ここまでの間で60ヵ月線はまだ一度も割り込んでいません。

現在60ヵ月線は1万9710円台にあります。今週6日に先物が2万円割れをしたところで一旦下げ止まった形になったのも、60ヵ月線を意識すれば自然なことだと言えますが、本当の意味で大底を打ったと言えるわけではありません。

とはいえ、米株は8日に急反発して、S&P500指数とナスダック指数は7月高値からの下げ幅の半値戻りをあっさり達成したので、ひとまず救われた形です。

※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら