日経平均は今月8日に2万3591円まで値上がりしました。私が9月5日のラジオ番組で売りに回っている投資家が買い戻し・踏み上げに追い込まれていくのではないかと注意・警告した日の終値が2万1085円でしたから、そこからでも2500円以上の値上がりになっています。
これで昨年10月に付けたアベノミクス相場の最高値である2万4448円から12月の突っ込み安値1万8948円までの下げ幅の84%を戻しました。昨年、日経平均の年足はアベノミクス相場で初めて陰線になりましたが、過去の例からすれば今年も2年連続で陰線になって不思議ではありませんでした。それを見事に跳ね返しているわけです。
しかも日経平均の月足チャートでは10月末に5ヵ月線と12ヵ月線がゴールデンクロスしたのに続いて、今月はMACDもゴールデンクロスしており非常に強い形になっています。
ここへ来て債券を売って、株を買う動きも鮮明になってきました。その流れの変化を象徴していたのが今月に入ってからのREITの大崩れと、銀行株の値上がりという対照的な動きです。金利低下はREITの魅力を高めますが、逆に金利上昇はREITの魅力を減退させる一方で、銀行にとっては収益を向上させることに繋がるので、市場でもその変化がはっきりと表れました。
私も既にREITからは手を引き、10月下旬にメールとFAX会員、有料情報でメガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)に買い出動していただき、週刊レポートでも買い推奨して、この流れの変化に対応していました。
株価全体もそのトレンドになっていますが、米中貿易協議の行方によって良くも悪くも市場が振り回される可能性があります。
短期的な警戒感は常に持ちながら見ていく必要がありますが、それと大きなトレンド、流れは切り離して考えていかなければなりません。
※このコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。