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世界にも出てきたロックダウン懸念2020.03.27

 3月14日の東京セミナーで、「ブラックマンデーに学ぼう」ということで、1987年10月19日に起きたブラックマンデーの過去最大の暴落の時のことを詳しく解説しましたが、ブラックマンデーの時も、2008年のリーマンショックの時も大暴落の直後から急反発に転じて戻り高値をつけに行く局面が到来しました。今回も日経平均とTOPIXは今月13日から19日にかけてのところで1番底をつけて戻り局面に入ったと見ています。

 今週は日経平均が強烈な切り返しとなりましたが、東京五輪も正式に延期が決定してあく抜けの形になったとみられましたが、その直後に25日の夜、小池都知事が緊急会見を行い、今週末の不要不急の外出を控えるよう都民に呼びかけ、この直後にスーパーやコンビニ、ドラッグストアにまた行列ができて食料品の品切れが出るなど、新たな不安が出てきました。埼玉県知事も外出自粛要請を検討すると報じられ、外務省も全世界を対象に不要不急の渡航自粛を呼び掛けています。すでに世界を見渡せば国全体、大都市全体での封鎖・ロックダウンが続出しており、今後東京も封鎖されるのではないかという不安が高まるのも当然です。

 米国の株価も急反発して、1番底を打ったと思えます。米政権はGDPの10%にあたる大規模な経済対策に乗り出しましたし、FRBも無制限に資金を供給するという領域に突入してきました。日本も日銀がETFの買い入れ額を大幅に増やしただけでなく、買い方も変えて神出鬼没のやり方に切り替えています。大恐慌やリーマンショックを教訓に今回は世界各国が非常に早く大規模な対策に乗り出しており、これは従来とは違う良いポイントです。

 今回はウイルスとの全人類の戦いということで、まさに第二次大戦以来の事態です。したがってまだまだ波乱がいつ起きるかわからないという問題がありますが、米の新規失業保険申請件数の激増を跳ね返してNYダウは大幅高になりました。実体経済の悪さが数字となってはっきり出てきましたが、かなり織り込んだと思います。

※このコラムは毎週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。

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