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コロナ感染第二波への警戒2020.06.26

 直近でナスダック指数が過去最高値を更新しましたが、今月に入ってからNYダウは11日に1861ドル安という3ヵ月ぶりの大きな下げに見舞われ、にわかに波乱ムードになりました。しかし、そのまま崩れることなく一転してナスダック指数は再び過去最高値を更新。ひと安心しましたが、24日に再びNYダウは710ドル安と急落。これで今月に入ってから3ヵ月ぶりの大きな下げ幅を2回記録したわけで、2回目となると「二度あることは三度ある」と気にかかります。

 今の相場の象徴はナスダックですから、ナスダックの強さが崩れない限りは素直に上昇相場継続と見ておくべきだと思います。

 しかし元々今月は5月までとは違い短期的なスピード調整の場面と見ていましたから、いくらナスダックが上昇傾向を続けていても、その一方でNYダウのこのような下げ方は、さすがに気になりますので要注意です。

 日経平均の週足チャートでは先週末に5週線と40週線がゴールデンクロスしていました。前回は昨年9月にゴールデンクロスして、その後ひと押し入れましたが、そこから今年1月の最高値まで大きく上昇していきました。今回もゴールデンクロスした後ひと押し入れて前回と同じパターンであることを指摘しました。つまり短期的な調整はあってもおかしくないわけです。

 新興市場は今週もマザーズ指数は今年の最高値を更新。ジャスダック平均も今週日経平均に続いて5週線と40週線がゴールデンクロスしてきました。これも前回は昨年10月下旬に3478のところでゴールデンクロスして、その後今年1月の最高値3967まで上昇相場が続きました。

 マザーズ指数の月足チャートでは今月は50ヵ月線を下から上に突き抜けてきました。大きな下げ相場が底打ちしてからのこの形は2012年12月以来ですが、当時はその後2013年5月の高値までマザーズ指数はほぼ一本調子に大きく上昇していきました。

 このように見てくると、やはり引き続きマザーズやジャスダックに代表される小型株を中心に見ていくべきではないかと思われます。

 しかし経済活動再開とともに欧米では新型コロナウイルスの感染第二波に対する警戒感が台頭してきました。実際新規の感染者数はまた増えてきており、世界全体での新規感染者数の7日移動平均では6月23日時点で過去最高となり、東京でも24日に発表された新規感染者数は緊急事態解除後で最多の55人に急増しました。このコロナ第二波懸念が株式市場の重しになることが懸念されて、24日のNYダウは710ドル安と再び急落して、終値で25日線を下回りました。元々想定していた「今月は短期的なスピード調整の場面」との見方に沿って見ておきましょう。

※このコラムは毎週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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