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中国関連株が動き出すか2020.07.10

 6月は月初から「相場全体は短期的なスピード調整の場面」という見方を繰り返し色々な場でコメントしてきました。実際日経平均とTOPIXは6月9日に最高値をつけて調整場面に入っていました。

 しかし直近で米国株はナスダック指数がいち早く過去最高値を更新して目を見張る強さを見せてきました。SP500指数も日足チャートはダブル底の形になり、終値ベースでは6月8日の最高値から6月12日の安値までの下げ幅の77%を戻してきましたので、6月の高値を抜きに行く態勢に入ったと思われます。

 日経平均とTOPIXも今週は日足チャートで6月9日の最高値から作られていた三角持ち合いを上に放れてきました。これまでとは違う変化を見せて短期的な調整局面が終わり、新たな上昇局面に変ってきている事を示唆しています。

 そしてこのところ大変な強さを見せているのが中国の株価です。上海総合指数は今週2018年2月以来2年5ヵ月ぶりに3400ポイント台を回復。月足チャートでは2018年1月の高値3587と昨年4月の高値3288を結んだ抵抗ラインを突破して、大きな三角持ち合い上放れとなりました。3月の底値から30%の上昇率ですが、特に先週と今週の2週間で急上昇しています。

 新型コロナウイルスの発生地であった中国の株価が急上昇しているのは、表面的には中国経済の回復が背景にあります。すでに欧米や日本も経済活動を再開していますが、発生地の中国の経済が回復するのは世界的に良い刺激となり、銅相場が5ヵ月半ぶりの高値になるなど商品市況にもそれがインパクトになって値上がりしています。

 東京株式市場でも久しぶりに中国関連株を見直す頃合いに来ていると思われます。その意味で7月10日に発表される安川電機(6506)の今期第1四半期(3-5月)の業績が大いに注目されます。既に中国での回復が会社側から示されていましたが、いよいよそれが数字となって表れてくるかです。あるいは数字が物足りなくても会社側からのコメントで良い変化が確認されるかは重要です。

 安川電機の決算内容によって評価も変わりますが、中国関連株では直近で海運株から商船三井(9104)、非鉄金属株では住友金属鉱山(5713)などに注目すべきチャート的な変化が出てきました。果たしてこれが定着して本格的な上げに入っていくか要注目です。

※このコラムは毎週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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