9月相場に期待2020.09.04

 3月の東京セミナーで、「1987年のブラックマンデーの大暴落の時に、そこから日本の株価はバブル相場の後半戦が始まって89年末の大天井まで上昇相場が続いた。今回はコロナ暴落の底打ちから米国株のバブル相場の後半戦が始まるだろう」と話しました。思った通りで、3月の底値から米国株は再び大きな上昇相場に入り、ナスダック指数とSP500指数は過去最高値を更新しました。ブラックマンデーの後の日本株と全く同じであり3月のセミナーで話した通りになりました。

 私は今の米国株は明らかにバブル相場だと確信していますから、80年代後半の日本の株を振り返るのは大変参考になると思い3月のセミナーでその話をしました。

 ブラックマンデーの暴落の後、日経平均は87年11月に2万1036円で大底を打ち、そこから89年12月末の大天井3万8915円まで約85%も値上りしました。

 今回コロナ暴落で3月に底打ちしてからナスダック指数は終値ベースでは9月2日までで75%上昇していますが、SP500指数は60%の上昇率、NYダウは56%の上昇率にとどまっています。たしかに今回の米株バブルの象徴であったナスダック指数はかなりの上げになりましたが、それに比べてSP500やNYダウは出遅れています。

 今回はコロナ対策で空前のカネ余り状態が作られており、それはこのバブル相場の大きな背景ですから、ナスダックに比べて出遅れているSP500やNYダウが続いて本格的に値上がりしていく局面がやがてくるかどうかが大きなポイントです。

 日本株は安倍首相の辞任発表で下げ波乱になりましたが、菅官房長官が安倍政権の政策を引き継ぐという形で次の総理大臣になることが事実上決まったので、速やかに安心感が取り戻されて持ち直しました。9月2日のマザーズの売買代金は今年最高になりました。

 日経平均を振り返ると、昨年は8月に底打ちして9月から上昇スタート。2018年も9月は上昇。2017年も8月底打ちで9月から上昇スタート。2014年も8月底打ちで9月から上昇スタート。2013年も8月底打ちで9月から上昇がスタートしました。アベノミクス相場が始まってから2013年から昨年までを見ると9月からの上昇が目立ちます。不発だった2015年と2016年も10月から上昇していきました。にわかに米国株は下げ波乱になりましたが、3カ月前の6月にも今回と同じような下げがありました。ブラックマンデーの大底から半年後に日経平均も急落がありました。今回も3月の大底から半年目です。このような下げ波乱はバブル相場につきものですが、まずは冷静に見ていましょう。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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