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米大統領選前後の米株アノマリーを参考に2020.09.11

 私は今の米国株は明らかにバブル相場だと確信していると話してきましたが、3月に底打ちしてから半年後のここで、米国株が大きな下げ波乱に見舞われました。ナスダック指数は9月8日現在ザラ場で1万837まで下げて、75日線の1万499に近づいてきました。もし75日線を下回ると、高値から大きく下げてきた場面としては今年2月以来となります。前回はその後3月までコロナ暴落になっていきました。9日に米株は急反発しましたが、これは大きな下げの後に一時的に起こる「デッドキャットバウンス」の可能性があるので短期的に注意が怠れません。

 この下げで先週のナスダック指数の週足は過去最高値で陰線つつみ足になりました。6月の時はダマシでしたが、今回は6月からさらに上げて過去最高値での陰線つつみ足ですから、より悪い形です。しかも、もしナスダック指数が今月1万762以下に下げると、今月は月足でも過去最高値で陰線つつみ足になってしまいます。これは前回は今年2月でコロナ暴落の直前。その前は2015年12月で、その後2016年2月にかけてさらに下げていきました。

 米国株は大統領選挙の年は9月から11月にかけての局面で下げが起こりやすい経験則があります。過去20年振り返っても前回2016年もNYダウは8月高値から11月安値まで4.2%下落。2012年は10月高値から11月安値まで6.2%下落。2008年はリーマンショックでしたが、8月高値から11月安値まで37.2%下落しました。2004年、2000年も同じパターンでした。今年もNYダウは9月3日の最高値から8日の安値までで6%下げています。大統領選挙の前に訪れる恒例の調整局面と言えます。もちろん、この経験則は私も承知していましたので、8月半ばからはハイテク、半導体、国際優良株などからは完全に手を引いて、インバウンドなど国内株にシフトしてきましたが、予想以上に早く急激な下げ波乱が起こりました。

 これが大天井を打ったかどうかの見極めには少し様子を見る必要があります。少なくとも2004年以降は大統領選が終った後はNYダウはいずれも再び上昇に転じていますので、今回もそのパターンを考えておく必要があるので、ここではまだ大天井を打ったとは決めつけられません。

 早見はこのところ菅新政権がGoToトラベルキャンペーンに東京都民を加えたり、試合やコンサートなど大規模イベントの入場者上限規制を緩和する方向に動くであろうことを見越して、有料情報や週刊レポートでは電鉄、旅行代理店、航空券予約サイトなど関連株への買い推奨を続けて、ここでの下げ波乱を乗り切っています。さらにイベント、航空など売られ過ぎた国内系株への投資は力を入れていきます。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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