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欧米のコロナ拡大で下げ波乱本格化不安2020.10.30

 前号で「米株は不吉な形をひっくり返せるか」と書きましたが、その後も米株は不安定な下げになっており、今週もNYダウは急落しています。10月28日の終値時点でNYダウとSP500指数、ナスダック指数は、3月の底打ち以降で初めて終値で一目均衡表の雲の下に突き抜けてしまい、さらに悪い形になりました。ここでは米大統領選挙の行方と新型コロナの感染が欧米で再び急拡大していることが不安感を広げることになっています。

 米大統領選挙についてはこのところ市場関係者はバイデン勝利という見方一色になっていましたが、早見は8月のセミナーからトランプ勝利を前提に考えている事をお話しして、直近10月のセミナーや10月22日と29日のラジオ番組でも改めてトランプが勝つという見方で考えているとお伝えしました。

 ここへきてトランプ氏の追い上げがものすごい勢いになっています。前回2016年の大統領選挙では大多数の世論調査は投票直前までトランプ敗北の見方一色で、丸はずれになり各報道機関は大恥をかきましたが、その中で数少ない的中調査会社がありました。その一つトラファルガーの調査では、激戦のミシガン州でトランプの支持率が49.1%で、バイデンの46.6%を上回り逆転しました。同じく激戦のペンシルバニア州でもトランプ48.4%に対してバイデン47.6%でやはり逆転しています。日本のマスコミがよく引用するリアルクリアポリティクスの調査ではオハイオ州でも従来のバイデン勝利予想からトランプ勝利予想に変わりました。「フロリダを制する者が大統領選を制する」と言われるフロリダ州でもラスムセンに続いてリアルクリアポリティクスの調査でもトランプが逆転。その他の激戦州であるノースカロライナ州、ジョージア州などでもトランプ逆転の数字が出てきています。

 さらに、やはり前回の選挙でトランプ勝利を的中させたラスムセンの調査では、全米の支持率でトランプ48%、バイデン47%で、ついに全米レベルでも逆転してきました。

 このように選挙戦終盤でトランプ氏が猛烈な勢いを見せています。この情勢ならやはりトランプ勝利と思われますが、問題は空前の大規模な郵便投票と、それを利用した投開票の不正です。特に不正行為による影響がどれほどになるかは見積もり不可能ですから、なりふり構わぬ民主党側の不正行為でトランプ敗北という事も考えられます。

 そこに加えて欧州は新型コロナの猛威で再びロックダウンの状況になっており、ドイツの株価は6月半ば以来の安値に急降下してきました。コロナ不安、米経済対策がまとまらない不安、大統領選の行方への不安という三大不安でリスクオフの空気が強まり、欧米発の下げ波乱になっているので注意しましょう。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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