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日米共に大きな株高の潮流2020.11.20

 さて、米大統領選挙で共和党が勝とうが民主党が勝とうが、米国株は選挙後は年末にかけて上げていくパターンが繰り返されているという見方を繰り返しお伝えしてきました。やはり今回もそのパターンに沿って動いており、NYダウやSP500指数、ナスダック指数は今週揃って過去最高値を更新しました。SP500指数とナスダック指数は9月の月足チャートが過去最高値での陰線包み足という天井打ちの形になっていたのが、選挙後の株高でこの陰線包み足をあっさりクリアしての最高値更新ですから、異例のチャート破りの形になりました。この米株の強さはまさにバブル相場という言葉にふさわしいものです。

 日経平均も2018年1月以降どうしても抜けなかった2万4100円台~2万4400円台の強力な上値抵抗ゾーンをついに突破して巨大なブレイクアウトの形になり、今週は29年ぶりに2万6000円台をも回復しました。

 日経平均に比べて出遅れていたTOPIXも月足チャートを見ると、2018年1月のアベノミクス相場での最高値1911ポイントとその後の戻り高値を結んだ大きな右下がりの上値抵抗ラインを今月上に突破しました、さらに特筆すべきはTOPIXの月足の一目均衡表で今月は雲の上に抜けだしたことです。これは2018年1月の天井打ち以降で初めてですが、前回は2013年11月なので、ちょうど7年ぶりのことです。さらにその前はというと2005年8月でした。この時は小泉郵政改革相場が始まった場面で、そこから2007年の大天井までTOPIXは大きく上昇していきました。この時も小泉ミニバブルと言われましたが、今回もスガノミクスという政策を背景とした株高であることは頭に入れる必要があります。いずれにしても日経平均に続いてTOPIXも本格的に動き出し、東証1部市場全体の強さが表れています。

 直近ではドル円が105円台から103円台に円高が進みましたが、株価は崩れずに逆に強い動きを保っています。アベノミクス相場は円安=株高が基本の形でしたが、スガノミクス相場になってからは円高でも株高が続くという違う形に変わってきています。

 米ファイザー社が新型コロナウイルスワクチンで90%以上の有効性というニュースで一気に経済活動の活発化期待で米金利が上昇し、日米共に新興市場が急落して、オールドエコノミー的な株が急上昇するという大きな流れの変化が起こりました。続いて米モデルナ社もワクチンで94%の有効性と報じられて、いよいよワクチン実用化の段階に入ってきました。米株の値上りの背景にあるのももちろんその期待です。

 日米共に年末にかけての株高自体は想定済みですから、流れには素直についていくことを基本としていくべきだと前回も書きました。理屈をこねて逆らわず、流れには素直についていくべきだと改めて申し上げます。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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