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バブル相場が現実に2020.11.27

  今週NYダウはついに史上初の3万ドル大台乗せを達成しました。ナスダック指数も終値での最高値である9月2日の1万2056を抜き、最高値更新となりました。異例のチャート破りの形での米株の強さはまさにバブル相場という言葉にふさわしいものだと前回も書きました。

 日経平均も2018年1月以降作られていた2万4100円台~2万4400円台の強力な上値抵抗ゾーンをついに突破して巨大なブレイクアウトの形になり、今週は2万6700円台も回復しました。私が強気の相場観に完全に転換したのは4月でしたが、その4月が強気と弱気の運命の分かれ道でした。そして第二の決定的な分かれ道は日経平均が2万4000円台前半の抵抗ラインを突破したところです。どうしても抜けなかった壁をついに突破したわけですから、いかに大きな株高エネルギーを伴っているか、理屈抜きでチャートの上放れが示してくれていました。それでも意地を張り、損切りをする勇気が無くずるずると日経ダブルインバースETF(1357)の買いや日経レバレッジETF(1570)の空売りを続けてきた投資家が大損する羽目になっているのは自業自得と言うしかありません。

 どうしても抜けない壁があるから「今回も抜けないだろう」と考えて逆張りで売りに回るのは間違ってはいません。問題は抜けないだろうと思って売りに回ったのだから、壁を突破したら手じまいしなければならないのにそれが出来ないことです。これは投資のやり方として致命傷になりかねない大きな間違いです。チャートを見て壁を意識しているのなら、あくまでもチャートを見て上にブレイクアウトしたことを素直に認めて損切りすれば傷は浅くて済むのに、それが出来ないのはベテランも初心者も関係ありません。

 特に今回は広く認識されてきたように、日米共にバブル相場の様相を一段と色濃くしています。投資の基本は波に乗ることであり、大きな波にわざわざ逆らって逆張りを行うのはリスクが大きくなります。言い換えれば上昇トレンドの時の空売りはトレンドが崩れなければ利益は少なく、損は大きくなりやすいものです。逆に上昇の波に乗っていれば黙って買いを持続しているだけでも自然に利益が増えていくのが道理です。何もわざわざ難しいことをする必要は無く、おかしいと思ったら速やかに手を引かないと、大きな上昇の波にのまれて大損害になりますから、流れについていくことを常に頭に入れましょう。バブル相場を甘くみてはいけません。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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