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日経平均は年明け1月に要注意か2020.12.11

 米国株は今週も過去最高値を更新しましたが、日本株の方は米株に比べると見劣りがします。日経平均は今週また終値ベースで今年の最高値を更新しましたが、TOPIXは11月下旬以降頭が抑えられています。また先頭を切って1989年末の過去最高値を更新した日経500も、11月30日の高値2679ポイントから押してきています。新興市場もマザーズ指数が今週は3月の底打ち以降で初めて終値で75日線を下回ってしまいました。

 前回指摘したように、日経平均の月足チャートを見ると2017年後半と同じ形になっています。2018年以降作られていた2万4000円台の大きな壁を突破異してブレイクアウトしたわけですから、基本はこの上に放れた傾向が引き継がれる相場とみておくべきです。2017年後半はまさにそうした上昇相場でした。 

 実際2017年後半と同じように今回も11月に日経平均の月足が大陽線を立てた後今月も今のところ11月のような大きさではありませんが陽線です。2017年も10月に大陽線を立てて、ブレイクアウトして、続く11月は10月ほどではありませんでしたが連続陽線でした。

 11月相場のような勢いではないものの、2017年後半と同じパターンで来ていますので、そうすると次に問題になるのは1月相場です。仮に1月相場は年初高く始まっても、その後は意外に伸びずに短期的な調整局面に入るかもしれません。最近はバブルという言葉が盛んに言われるようになりましたが、バブル相場が崩壊したのは1990年の1月相場でした。本来なら年末年始は株価が一番上がりやすい季節であるにもかかわらず90年1月のようなこともあるのです。

 今年も1月に日経平均が天井を打ってコロナ暴落に入りましたし、2018年も1月に日本の株価指数は揃ってピークアウトしました。2016年も1月は暴落して2月まで大きく下げました。2014年も1月は急落しています。実はアベノミクス相場が始まって2013年以降振り返ってみると1月は下げ波乱や天井打ちが多いのです。

 上昇相場の流れが続いている間は素直に流れに乗っていくのが基本です。今回もここまでそうやって素直に買いに回っていた投資家が成功しました。しかし相場はどこかで必ず調整局面を迎えます。大きな上昇トレンドに変わりがなくても、調整局面に入る時は高値掴みで売りそこない苦しむ投資家も出てきます。そのような局面は通常1年のうちにどこかで必ず起きますので、今回も12月はこのままいけても、年明け1月相場は要注意ということであらかじめ頭に入れておいた方がよさそうです。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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