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年明け下げ波乱に要注意2020.12.25

 今週はナスダック指数が、また終値ベースで過去最高値を更新しました。しかしNYダウは3万ドルの大台に乗せてから頭が重くなっています。英国を中心に変異型コロナウイルスの感染拡大不安が拡がってきており懸念が台頭しています。

 もちろんコロナ問題はもろ刃の剣のようなもので、感染が拡大するから経済不安が高まる。しかし、だからこそより一層経済対策を行うから、それが逆に株価を支える面があるということで光と影が同時並行で、必ずしもプラスともマイナスともどちらにも言い切れません。

 一方日本株は、このところ繰り返しコメントしてきたように、日経平均の月足チャートが2017年後半と同じパターンであることからすると。今回は年明け1月相場が正月早々調整安の形になる可能性があることを示唆しています。

 再々述べていることですが、アベノミクス相場が始まってからの1月相場を振り返ってみると、2013年から今年まで8回のうち日経平均が12月末に比べて1月末の方が値上がりしていたのは半分の4回しかありません。2018年や今年は1月が高値で下げに転じており、2013年は11、12月と値上りした後、12月が最高値で年明け2014年1月に崩れました。2016年も1月は暴落状態になり、2月にかけて大きく下げました。このように1月相場は2013年以降非常に波乱含みであり、けっして強気で安心できる正月相場とは言えません。

 今週は日経平均とTOPIXが共に25日線を下回ってきました。これは11月から始まった上昇局面で初めてです。また今週はマザーズ指数の崩れが目につきました。マザーズ指数は11月2日以降1150ポイント前後で下値抵抗ラインが作られていましたが、今週は1125まで急落して抵抗ラインを下に突き破りました。週足チャートでは今週26週線と一目均衡表の基準線を下回ってきましたが、これらは3月の底打ち以降で初めてです。

 このように今週は年明けの下げ波乱相場を暗示するかのように、特に日本株には変調が見えてきました。十分に注意して、気を引き締めて1月相場に臨みましょう。

 今年も週刊レポートをはじめ弊社の有料情報、セミナーなどをご利用いただきありがとうございました。3月の底打ち以降の大きな値上りで、昨年12月に発表した今年の日経平均の高値の目安は見事に達成して、そこから頭が抑えられて現在に至っており、まさにどんぴしゃりの形で締めくくれそうです。来年も的確な相場分析などをお届けできるように頑張りますので、引き続きよろしくお願いいたします。どうぞ良いお年をお迎えください。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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