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水素もアンモニアも脱炭素の国策に乗ろう2021.03.05

 日経平均が30年半ぶりに3万円の大台を回復して、市場関係者や投資家の間には「バブル、バブル」という言葉が広がったのが2月相場でした。しかしその真っただ中で日経平均は2月16日の3万714円が最高値で、そこから2月28日の安値2万8966円まで一気に約1,750円も急落してしまいました。浮かれた頭に冷や水をかけるような波乱はえてして起こるもので、別段驚くようなことではありませんが、動きに煽られて高値を飛びついていったような人々にとっては、少し頭を冷やす好機でしょう。

 前回も書いたように本来なら放っておいても日米の株価はさらに上昇トレンドが続いてもおかしくありません。現状ではその上昇トレンドはまだ崩れてはいません。しかし日本は日本固有の問題点を抱えており、それがここからいよいよ噴き出てくるかどうかに神経をとがらせて見ていかなければならないとお伝えしてきました。株高にはしゃがずに冷静に見ていくべきです。

 それはともかく、常に頭に入れておかなければならないのは「国策に売り無し」ということです。特に世の中を変える、世界を変える、産業構造を変えるような巨大な流れを政策として推進していく場合は逆らってはいけません。余計なことを言わずに素直にその大きな政策の流れに乗っていくべきです。

 その意味で先日米国がパリ協定に復帰して脱炭素の国際的な協調の枠組みが再現しました。もちろん日本もこの枠組みに参加しています。二酸化炭素など地球温暖化物質を削減していく脱炭素の新しいエネルギーの普及拡大は全世界共通の流れです。だからこそ私も昨年からEV関連株に取り組み、リチウムイオン電池に絡む住友金属鉱山(5713)を昨年10月からずっと追いかけて、現在も週刊レポート会員に持続していただいています。

 また脱炭素となると石油や石炭からより環境負荷の小さいLNG(液化天然ガス)そして燃やしても二酸化炭素を排出しない水素やアンモニアをエネルギーとして本格的に導入していかなければなりません。これはもう後戻りできない巨大な歴史的な流れであり、産業革命、エネルギー革命と言っていいでしょう。当然そこに巨大な市場が作られてビジネスチャンスが生まれます。

 水素、太陽光などでのエネルギーを作るには銀やプラチナ、EVにはニッケルやリチウム、コバルトなどが不可欠なので、脱炭素で非鉄金属が注目されるのは当然ですが、それだけでなく水素やアンモニアでは化学、プラント、機械などオールドエコノミー企業にスポットライトが当たります。国策の流れに沿ってこうしたグループの企業群を積極的に見直していきましょう。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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