昨年12月のセミナーで予想した2021年の日経平均の高値の目安3万100円~3万300円を達成した2月16日に、ザラ場で3万714円まで値上がりしてドンピシャリでその日に天井打ちとなりました。
そして3万円を回復したことを受けて2月のセミナーで「ここからは政府や日銀から株高トレンドを崩すような動きが出てくる可能性が大きいので要注意」と警告しましたが、心配した通り日銀がテーパリングを開始して、もはやETFはまったく買わなくなりました。政府もコロナ対策にてこずり、ずるずると緊急事態宣言を延長して経済にダメージを与えています。それを支えるような財政出動も全く行われません。
更に3月と4月のセミナーでは日経平均の月足チャートのアノマリーについて解説して、その後の相場の動きを観察していましたが、3月の日経平均は5年連続陰線となり、3月としては戦後最長の連続陰線記録を塗り替えました。4月は昨年まで6年連続陽線だったのに、今年は7年ぶりに陰線に変わり、その結果1月から4月まで陽陽陰陰〇〇●●のパターンになりました。戦後振り返ると1月~4月がこのパターンになったのは、1967年と1998年の2回しかありません。その2回とも5月相場は日経平均の月足は陽線になっていました。ところが今年の5月は26日現在でやはり陰線です。このまま確定するとこれまた戦後初の形を作ることになります。
このように3月セミナーから話してきた日経平均の月足陰陽のアノマリーも崩れているわけで、それはつまり2月の最高値がいかに天井打ちの可能性が大きいものだったか、だからこそその後も売り圧力がのしかかってアノマリーが崩れているのだということになります。
ただ、日経平均に比べればTOPIXは致命的に悪い形ではなく、今週は10日線と25日線がゴールデンクロスしてきました。月足チャートを見ても2018年の高値を抜いた後の初押し場面です。TOPIXの月足は4月は陰線に転じましたが、5月は26日現在で辛うじて陽線です。早見も4月後半からセミナーや有料情報、週刊レポートで住友化学、神戸製鋼所、トヨタ自動車、日立製作所、昭和電工、宇部興産、三菱UFJフィナンシャルなど大型株に買いを次々に指示して、順調に成果につなげています。引き続きバリュー系の大型株は狙っていきます。
ワクチンの接種も急ピッチに進められており。接種率が上がるにつれてその効果が数字になって表れて、ようやく日本株も安心感が広がることに期待を持ちたいところです。まだ不安定で波乱含みですが柔軟に相場の変化には対応していきましょう。
※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。