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踏みとどまったTOPIXに注目2021.08.13

 今週もNYダウとSP500指数が過去最高値を更新したほか、インドの株価も過去最高値を更新。欧州各国も新高値が出ています。にもかかわらず日経平均は2月高値、TOPIXも3月の高値をいまだに抜くことが出来ません。

 しかしTOPIXは3月の最高値以降作られている大きなボックスの中であり、崩れたわけではありません。日経平均は7月相場で今年1月以来の安値まで落ち込みましたが、TOPIXは7月の安値すら下回らずに踏み止まりました。先週木曜日朝のラジオ番組でも「ここでTOPIXが踏み止まり、秋相場につながってくれれば良い」と話しましたが、今週TOPIXはグンと戻してきています。

 日本株の最大の重しになっているのは、コロナ禍で感染者が急拡大しており、再び緊急事態宣言やまん防の拡大で経済に重しになっていることです。東京五輪前に発出された緊急事態宣言は9月まで延長という観測も出ています。政治に対する不満、不信、批判の高まりで、内閣支持率は最新のNHKの調査で前月比さらに4ポイント低下して29%となり、政権発足以来での最低となりました。自民党の支持率は33.4%です。したがってこの内閣支持率と自民党支持率を合計した「青木率」は62.4%に下がりました。これは今総選挙をやればかなり議席を減らすことを示唆しています。今週末22日には神奈川県最大の都市である横浜の市長選挙がありますが、菅首相のおひざ元であり、首相は小此木候補の支持を表明しているので、もし小此木候補が落選した場合は秋の自民党総裁選挙、衆議院の総選挙に向けて求心力が弱まると懸念されますが、早見は小此木氏の当選を想定しています。

 TOPIXは崩れずに踏み止まり、ワクチンの接種も1億回を越えてきましたので、コロナのピークアウト感が出てくるかどうかです。

 そこで再度TOPIXの週足チャートを見直すと、3月の最高値と6月及び7月の戻り高値を結んだ右下がりの上値抵抗ラインが作られており、一方で5月と7月の安値を結んだ右上がりのサポートラインが作られており、TOPIXは綺麗なペナント型のボックス相場になっています。今週はこの上値抵抗ラインを突破して、このボックスを上に放れました。日経平均だけを見ているとことさら弱く見えますが、実はTOPIXは頑張っています。ようやく出直りが本格化するか要注目です。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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