トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 横浜市長選で菅首相に手痛い結果となるか

横浜市長選で菅首相に手痛い結果となるか2021.08.20

 日経平均が2月16日に今年の最高値をつけてから半年が経過しました。早見が2021年の日経平均の高値の目安として昨年12月のセミナーで発表した3万100~3万300円を達成したのが2月16日であり、その日がズバリと今年の最高値になりました。以降半年経っても高値を抜けないわけですから重症です。

 私は今年1月から一貫して、日本固有の問題、つまりそれは政治の不安が株価の重しになると言い続けてきました。実際にコロナ対策で政府に対する不満は高まっており、内閣支持率もついに30%を割り込む危機的な状態になってきています。

 そして迎える今週末22日は神奈川県横浜市長選挙の投票日です。神奈川県は菅首相のおひざ元であり、この選挙で菅首相は前国家公安委員長の小此木氏を支持すると表明していましたので、小此木氏が当選するかどうかが大きなポイントだと前回指摘しました。前回はその時点での情勢を踏まえて小此木氏が当選するのではないかとの見方を書きましたが、その後情勢は変化しています。地元の神奈川新聞の最新情勢調査を見ると、横一線状態から立憲民主党が推す山中氏が抜け出して、これを小此木氏が追う形になってきたようです。

 選挙は水物であり、そもそも横一線でしたから最終的に投票結果でひっくり返る可能性はありますが、小此木氏敗北となれば、菅首相にとって非常に痛い結果となるでしょう。

 2009年と違い強力な野党が無く、政党支持率では自民党の一強ですから野党への政権交代は無くても、自民党の中で菅首相の求心力がますます無くなり、ダッチロールのようになるのは株式市場にとっては大変困ります。菅続投では突破口が開けないし、かといって派閥の力学で浮上するような顔ぶれでは経済対策で株価が上がるような政策は期待出来ません。緊急事態宣言も9月まで延長されて出口が見えません。日本の政治の弱さが引き続き株価の足を引っ張り、浮上を邪魔する大きな要因と言えそうです。

 今週は米国の株価も急落してきました。少なくとも5月、6月、7月と毎月急落場面があり、しかもそれは18日または19日に底打ちしています。オプション取引の期日との関係が考えられますが、今月も4ヵ月連続で同じ時期に急落してきました。7月までと同じようにすぐに上昇に転じれば問題ありませんが、米株が弱ければ日本株が上がることは考えにくいので、横浜市長選の結果も含めて日本株にとっては憂鬱な場面を迎えてきました。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら