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菅退陣でアク抜け2021.09.03

 米国株はジャクソンホール会合も無事に通過して今週もまた強く、テーパリングが、値上がり銘柄が少ない、ヒンデンブルクオーメンが点灯したとか次から次へと弱気の見方が出ていましたが、結局SP500指数とナスダック指数は過去最高値を更新しました。米株指数の上昇基調は変わりありません。まさに「相場は相場に聞け」の典型です。

 日本株は「日経平均だけで相場を観測するのは不適当であり、TOPIXなどを見れば日本株の実勢は崩れておらず、踏みとどまっている。ここで踏みとどまり秋相場につなげてくれれば」という視点で話してきました。

 政治の世界は、自民党について7月と8月の東京セミナーで青木率を使って、かなり議席を減らすことになると解説しましたが、2009年ほどではなくても、このままでは大敗は避けられないという見方をお伝えしました。

 しかし、菅首相が9月3日、総裁選に立候補しないと表明したので、にわかにあく抜けムードになり、日経平均は一気に急上昇してきました。

 今週の東京株式市場は、菅首相が自民党の二階幹事長を交代させると報じられたところから流れが急速に変わりました。まず先頭を切って中小型株で構成するTOPIXスモール指数が新高値になり、TOPIXも8月20日の安値で200日線でピタリと下げ止まり、V字型の切り返しを見せて半年ぶりに新高値になりました。

 相場の実勢を示すTOPIXなどが崩れなかったわけで、そこからこのように今週急速に値を戻してきたのは、米株の上昇基調に変わりがないことが支えになっているのはもちろんですが、コロナと政局の山を越えてきていることを感じ取っているのではないかと思われます。もちろん月初はファンドの買いが入りやすいので株価を押し上げているということもあります。日経平均は内閣支持率に連動していたので、菅退陣で大きな変化になるのは当然です。まずTOPIXも半年ぶりの新高値で大きくムードが変わりました。日経平均についても8月が最安値で、これ以上の下値は考える必要はなくなりました。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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