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11月の株高アノマリーが今年もあるか2021.11.12

 米株は今週もNYダウ、SP500指数、ナスダック指数は揃って過去最高値を更新しました。特にナスダック指数は8日までで今年最長の11日連続の値上がりとなりました。今回は昨年9月から11月にかけてとまったく同じ形で、短期的な調整完了からの新高値です。週足チャートは先週までで5本連続陽線で上げてきました。調整完了から上げがスタートしての5本連続陽線というのは、2019年10月から11月にかけての7本連続陽線以来です。前回はそこからさらに2020年2月の高値に向けてどんどん上げていきました。2018年12月の底値から10本連続陽線で上げていった時も、その後さらに一段と上げていきました。9日は米株が急落しましたが、その前にこれだけの陽線を積み上げて上げていたのは、その背景にある相場のエネルギーを端的に示しています。

 日本株は、総選挙で自民党が単独で絶対安定多数を獲得するという事実上の勝利を収めて、これで今年の主な政治スケジュールは終わり、出直り相場の形になっていくかと期待されました。前回も書いたようにそもそも11月相場は昨年までTOPIXは9年連続で値上がりしており、これは米株も同じです。11月は日米の株価は上がるという季節的な習性があり、実際米株は順調に値上がりしています。ところが日本株はそこまでは強くありません。

 目の前の霧が晴れて、これで上手くいけば日経平均は3万700円台の強力な上値の壁を突破してブレイクアウトの形になっていくことが期待されるとみていましたが、総選挙後の動きを見ると、11月4日の高値2万9880円で上げが止まっています。

 とはいえ、TOPIXや日経500を見ると決して悲観するような弱い形というわけではありません。それは特に月足チャートに表れています。どちらも9月は長い上ヒゲ、10月は長い下ヒゲというように上下に大きくぶれたわけですが、今月は今のところは崩れたと言えるほどの形にはなっていません。米株に比べると明らかに力は弱く心もとないですが、ここで何とか踏みとどまれば年末年始相場への期待はつなげます。年末高に向けての動きが出てくるのを待つところです。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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